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「部屋で止める(部屋は滅ぶ)」みたいな話!

首都圏への緊急事態宣言発出から初の週末、みなさま元気にお過ごしでしょうか。あらゆる場所で感染が広がり、もはや風邪と同じくらいどこにでもありふれた病気になってきた感もあります。僕も会社様に提出する出勤予定表を「全部在宅」へと華麗に切り替えさせていただきまして、リモートで給料をお待ちする構えです。給料さえいただければ、僕はずっと在宅で問題ございません…!

しかし、どんな状況でも全員で在宅しているわけにはいきません。人間がクマか何かなら春まで寝ているだけなのでしょうが、生きていればお腹も空きますし、やりたいこともあります。こうした状況のなかでも「どうにかしてやる」ようにやり方のほうを変えていくしかありません。より一層の注意を払って、「どうにかしてやる」を実践していきたいと思います(※なお会社様には「出社、無理、絶対」と申告している模様)。

そんななか、「どうにかしてやる」にあたり考えさせられるケースというのが出てまいりました。特に難問だなと唸らされたのが春の高校バレーでの男子・京都代表の事例。昨年の覇者で今回も優勝候補の一角であった同校ですが、部員ひとりが発熱したということで3回戦を欠場。これで大会棄権となり、連覇の夢は潰えました。ただ、結果としては好判断で、のちに同部員は新型コロナウイルスの感染が確認され、その後ほかの部員も感染が確認されることに。涙を呑んで耐えてくれたおかげで、さらなる感染拡大を防ぐことができたのは不幸中の幸いでした。

↓勇気ある棄権、誠実な判断に敬服します!

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チームスポーツである以上、部員同士が「濃厚接触」しないというのは無理です。そこで誰かが発熱しました、試合は今日の昼からです。そうなったらほぼほぼお手上げです。チームに20人から30人がいたとして、昼の試合までに全員をPCR検査するのかと。事態判明、保健所連絡、迅速検査、結果判明…朝から昼でコレをやるというのは、それだけでもなかなか大変そうです。

仮にその体制は剛腕で築いたとしても、PCR検査の感度(感染者を陽性と判定する確率)は高くても70%程度だという話ですので、3割はすり抜けることになります。疑わしい状態で「安心」を目指していくなら検査も2回実施ということになってくるでしょう。短時間で2回検査することに意味があるのかはさておき、検査2セットを朝から昼でこなすのは現実問題として簡単ではありません。

時間的猶予がないなかでは、誠実であればあるほど「ひとり発熱」で「全員棄権」という判断をせざるを得なくなってくる。これは「いっそ隠したほうが得では…?」という発想を生みかねないほど辛い状況でしょう。誠実な集団が全滅しないようなやり方を工夫していかないと、正直者が割を食う世の中になってしまいます。

それを避けるには、やはり根本的な部分で「会わない」しかありません。言葉で「会わない」と言うと即座に「無理!」と何も考えずに思考停止してしまう人がいるようなのでもう少し噛み砕くと、「濃厚接触」的な何らかの線引き以上の接触がない状態を維持して暮らすという意味です。道ですれ違っただけの人(これは会ったとは言わない)や、レジ打ちした店員さん(これも会ったとは言わない)まで活動を止めるなんてことは現時点でもしていないわけですから、「誰とも会わずに」生きていくことは無理ではありません。

チームスポーツとなると、さすがに一緒に練習したり試合をしたりという機会があるので「誰とも会わずに」は維持できないでしょうが、何も全員が雁首揃える必要はありません。20人の集団があって、試合をするのに必要なユニットが10人だとしたら、20人をAチームとBチームにわけて別々に行動させることは不可能ではないはずです。宿舎、練習場、全部別。全体ミーティングはオンラインで。そうしておけばAチームは棄権せざるを得なくなっても、別行動のBチームは活動を持続できます。最初から生活圏自体をわけてあるなら「安心」も得られるでしょう。Bチームが試合をしている間に、Aチームの感染状況などを確認して、新たな編成を考えればよいのです。いろいろやりづらい面はあるでしょうが、「全員棄権」よりはずっといい。

すべての行動は可能なら「1人」で。同居家族やダブルスを組むペア、試合を行なうためのユニットなど「会わずにはいられない」相手とは「一蓮托生」を覚悟したうえで、行動をともにする。そのかわり、必ず別の離れた場所に全滅を免れるためにほかのユニットを置いておく。これからはそういうものなんだと思って暮らしていかないと、「絶対に譲れないこの日・この時・この瞬間」を乗り切っていくことはできないだろうなと思います。

実際問題、そんなことができるのか。

ご心配なく、スポーツに関するあらゆる問題の答えは相撲が知っています。伊達に神話の時代からつづいているスポーツではありません。興業化されてからも300有余年の歴史がある大相撲は、およそ人間社会に起きる出来事はすべて経験してきています。疫病、戦争、天災、全部です。困ったときは相撲を見ろ。そこに答えはある。

ご覧ください、本日の大相撲を。先日、横綱白鵬が新型コロナウイルスに感染したとして休場を発表し、ついでに鶴竜もなんやかんやのドサクサで休むと言い出し、さらには荒汐部屋・九重部屋で集団感染が判明し、関取16名が初日から休場するという事態になりましたが、大相撲初場所は本日より敢行されます。

何ならもうちょっとたくさん出てきたとしても大相撲は敢行されるでしょう。それは所属選手を「部屋」という単位で生活圏そのものから分割しているからです。その代わり、一発出ますとちゃんこクラスターで部屋単位でまとめて持っていかれてしまいますが、部屋より先には広がりません。大相撲のすべてが一度に停止するようなことにはならないのです。「生活圏ごと分ける」はこれからの時代を生き抜く術なのです。

↓会食っていうか「全員で毎食同じ鍋つつく」文化なので、部屋はもう一蓮托生の覚悟ですね!


↓誰だよ「四股には邪悪なものを大地に封じ込めるチカラがある」とか言ってたの…!ちっとも封じられてないぞ…!

四股より鍋のほうが強かった!

しかし、それでも大相撲はつづく!



協会員約1000人を検査して5人が陽性というのは、東京の状況を見れば「さもありなん」という話。そのときに生活圏をともにしていた協会員が一蓮托生で休むというのは仕方ないところですし、それによって「安心」を維持した状態で大相撲をつづけられるというのは、さすが大相撲だなと思います。「チーム内の感染者だけ休む」だとちょっと様子を見たくなりますが、生活圏ごと違うだとさすがにそこまでの警戒感はありません。

「何でこの人たちは部屋などという中世感あふれる謎風習を維持して、ほとんど人権無視みたいな暮らしを若者に強要しながら、みんなで鍋つついてフォアグラみたいな身体を無理やり作っているんだろう?教えてちょんまげ」とずっと思いながら、現代の奇習でも見るような気持ちで楽しんでいましたが、まさか部屋制度によって、疫病禍においても大相撲が一度にストップしてしまわないような体制を築いていたのだとは。本人たちはそんなつもりでやっていないとしても、これが300有余年の伝統のチカラだなと思います。

部屋単位にこまごまと力士をわけていたのも、それを指導する親方が有象無象たくさんいるのも、あまつさえ行司や呼出しや床山まで部屋ごとにいるのも、それぞれがわざわざ土俵作って別々の建屋で暮らしているのも、セントラルキッチン方式みたいな効率化を追求せずに「有事の際にも活動を維持する」ための方策だったとは。「よくわからない村の伝承を律儀に守っていたら、未曽有の危機を免れた逸話」みたいな感じで、ちょっと感動すら覚えます。コロナ禍すら大相撲を止めることはできない!

↓去年の春は「ひとりでも感染したら中止」と言っていましたが、去年は去年、今年は今年です!

「あーん?」
「そんなこと言ったっけ…?」
「あぁ、言ったかもしれんね…」
「雰囲気で」
「そう、雰囲気で」
「正直、よくわかんなかったし」
「わかんないぶん危機感あったから」
「クチを滑らしてしまったけど」
「よく考えたら必要なかった」
「別々に暮らしてるんだから」
「全員で休む必要はないわな」
「それに今は検査もしてるし」
「世のなかも動きつづけているし」
「全員が止まる必要はなかろうもん」
「お客さんも距離を取って」
「おとなしく見てるわけだし」
「スタジアムの換気能力は高いし」
「叫んだりとか飲み食いしたりとか」
「キモの部分を押さえてもらえればよい」
「国もそこまでは抑制してない」
「まぁ場所中に何かあったら」
「改めて考えようではないか…」
「そもそも健康か不健康かで言えば」
「ワシらは最初から不健康だからね!」
「おかしいやろ?見た目が」
「ヘンな食べ方でヘンな身体」
「最初から生命は削ってるんよ」
「業務上の理由でなる病気じゃないんよ」
「ワシらの抱えるおなじみの疾患は」
「むしろそっちを止めるべきでは…」
「という話もあるかもしれんが」
「そこを気にしてはいけない」
「気にした瞬間に全部終わる」
「気にした瞬間に奇習は終わる」
「まぁ奇習だからこそ終わったほうがいい…」
「という声も世間にはあるかもしれんが」
「ワシら、相撲しかないんよ」
「もう相撲しかないんよ」
「こんなんなっちゃってるし」
「親方、相撲がしたいです…!」


↓「いや、相撲はしたくないです…!」という声も聞こえますが、まぁ人生はそれぞれのものです!

相撲をするもしないも、それぞれの人生!

それぞれの選択を尊重します!


↓それに専門家によれば「取組は濃厚接触ではない」との話ですし!

「あーん?」
「何でって聞かれても」
「専門家の先生がそう言うんやから」
「ワシらにわかるわけないがな」
「でもあれやろ、時間があるんやろ」
「お国が言うには1メートル以内で15分」
「これが濃厚接触の定義やそうやないか」
「取組ではマスクはしておらんが」
(股間しか隠しておらんのに)
(マスクだけしたら変態っぽいし)
「支度部屋はしっかりと距離を取り」
「会話などは制限し」
「土俵では15秒くらいで決着をつける」
「定義に照らしたら濃厚接触ではない」
「それはそうなんやろうと思う」
「まぁ実際はクチに手突っ込んだり」
「血が出たり汗が飛んだり」
「どうかなー?と思う瞬間もあるが」
「それを言い出したらなぁ?」
「どこもかしこもそうやんなぁ?」
「唯一、行司がな、ずーっと大声で」
「絶対何か飛ばしている気はするが」
「15分接触することはないわな」
「15分がセーフラインなら」
「それはナイと断言できる」
「記録としては32分やったとか」
「そういう取り組みもあるらしいが」
「現代の相撲ではそんなにならんと思う」
「32分はワシらの身体が持たんから」
「それは一回仕切り直そうではないか」
「15分はいかんようにしようと思う」
「長くても1分くらいでやるわ!」



もしかしたらこの先も感染が確認され、部屋ごと休場という事態はつづいていくかもしれませんが、40以上ある部屋のすべてが全部一度に止まることはなかなかないでしょう。取組の数が減ったり、質が落ちたりするのはこの状況では仕方のないこと。できることを、できる範囲で、どうにかしてやっていくだけです。クマみたいな身体をしていても、クマではない人間として、冬眠はできないのです。それが「生きる」ということなのです…!

↓先場所の大相撲の感染抑止への取り組みなど少しご紹介しております!

なお、僕は初場所千秋楽のチケットを持っております!

見られるかどうかは、そこまで場所がつづいていれば、ですが!


千秋楽まで力士は何人残っているか、2週間後にご注目ください!