今年4月、83歳にして芸能生活60周年を迎えた映画俳優の加山雄三。彼の代表作『若大将』シリーズがDVDで、来る9月16日に再販リリース、一挙に発売される。(各2500円+税/販売:東宝)

「伝説の喜劇映画といわれる『若大将』シリーズは、加山雄三さんを“歌う映画スター”に押し上げたコメディー映画の秀作。同シリーズのヒットで、加山さんは“若大将”の愛称で親しまれることとなりましたが、人気の秘密はスポーツ好きな主人公が楽器を奏でる姿が、等身大のヒーローとして支持されたから。また、ヒロインとの恋や登場人物が織り成す物語と笑いがウケ、シリーズ化されたのです。さらに今回は、三代目若大将を継承した草刈正雄さん主演の『がんばれ!若大将』『激突!若大将』も、初めてソフト化されるというので、こちらも必見でしょう」(映画ライター)

 発売が予定されている『若大将』シリーズ17作品を紹介しよう。

〇『ハワイの若大将』
京南大学に通う“若大将”こと田沼雄一(加山雄三)は、停学中にもかかわらず遊びほうけている“青大将”こと石山新二郎(田中邦衛)を連れ戻すべくハワイへ赴く。そこで雄一は、ヨット部の練習中に壊したボートの持ち主である澄子(星由里子)と再会する。

〇『エレキの若大将』
雄一は石山が起こした飲酒事故の賠償金を稼ぐべくエレキ合戦に出場する一方、部活のアメフトにも精を出す。エレキ合戦で歌う『夜空の星』、ヒロインの澄子役の星由里子と歌う『君といつまでも』などは、歌手・加山の魅力を押し出した傑作だ。

〇『アルプスの若大将』
建築学の論文が欧州の学会で認められた雄一は招待旅行に出掛け、帰国後は大会に向けてスキー部の練習に励む。スイスやイタリア、オーストリアの景観もさることながら、国体に出場した経験を生かした加山のスキーの腕前が見事だ。

〇『レッツゴー!若大将』
大学でサッカー部の主将を務める雄一は、ひょんなことから宝石販売員の澄子と親密な関係に。そして、全日本学生選抜に選出された遠征先の香港で、彼女と再会する。後半の西北大との決勝戦は、スリルあふれる白熱の一戦だ。

〇『南太平洋の若大将』
水産大学に通う雄一は、航海先のハワイでCAの澄子と親密な仲になるが…。東宝の創立35周年記念作品である本作はハワイやタヒチで大規模ロケを敢行し、観光気分を満喫できる演出が妙味。雄一が柔道に励む姿にも注目だ!

〇『ゴー!ゴー!若大将』
陸上部の練習に励む雄一は、事故で入院した自動車部の石山の代理で全日本学生ラリーに出場。さらに、琵琶湖で開催される全日本学生選抜駅伝大会で激走するが…。浜木綿子演じる祇園の芸者・京奴の存在感に圧倒されること請け合い。

〇『リオの若大将』
雄一は恩師とともに訪れたブラジルで旅行代理店に勤める澄子に出会って惹かれ合うが、部活動やバンド活動で多忙を極めることに…。学生編の最終作である本作はフェンシング大会での優勝から卒業までを描き、見事に有終の美を飾った。

〇『フレッシュマン若大将』
雄一は日東自動車に就職し、父の会社で副社長に就任した石山と再びコンビを組んで新車のセールスに乗り出す…。酒井和歌子扮する新ヒロインの節子が登場するなど、プチリニューアルされた社会人編の第1弾。コメディー色も強化された。

〇『帰ってきた若大将』
加山雄三の芸能生活20周年を記念し、10年ぶりに復活を遂げた作品。サザンクロス島の自治政府顧問を勤める雄一は、島の使節団の意向をアメリカ大統領に伝えるため、ニューヨーク・シティマラソンに出場する。

〇『大学の若大将』
記念すべきシリーズ第1弾は商売用の肉を持ち出して父に勘当された雄一が、貸しボート店でバイトに励み、水泳大会で活躍する姿を描く。