「新型コロナウイルスヘルメット」を被る警察官(画像は『The Economic Times 2020年3月29日付「Chennai cops use ‘Corona’ helmet to raise awareness on Covid-19」』のスクリーンショット)

写真拡大

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、世界各地でロックダウン(都市封鎖)が行われている。インド全土でも今月25日から21日の封鎖措置が始まったが、13億人への外出禁止の徹底は難しく違反者を取り締まる警察も24時間体制で市民の監視にあたっている。そんななかインド東部タミル・ナードゥ州の街頭に立つ警察官のユニークなヘルメットが話題になっている。『ANI』『The Economic Times』などが伝えた。

タミル・ナードゥ州チェンナイ在住のアーティスト、ガウサムさん(Gowtham)と警察官のコラボで誕生した“新型コロナウイルスヘルメット”なるものが注目されている。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を深刻に受け止めて欲しい、そして家に留まることがいかに大切なことかを伝えたい…。」

そんな思いが込められた“新型コロナウイルスヘルメット”は、ガウサムさんが紙と壊れたヘルメットを利用して製作した。

“コロナウイルス”は、球形で周囲に先端が丸くなったスパイク状のとげがあり、太陽の“コロナ”のように見えることから命名されているが、このヘルメットはその不気味なウイルスを模したもので、遠くからでもかなり目立つ。ガウサムさんはこのヘルメットのほかにも、外出禁止令の大切さ訴えるスローガンを書いたプラカードを作成しており、「人々に注意喚起できれば」と警察署に寄付したそうだ。

このヘルメットを被って街頭に立っているのはラジェシュ・バブ警部補(Rajesh Babu)で、今回の試みについてこう語っている。

「我々はできるだけのことをステップを踏んでやってきたが、それでも人々は街にやって来るんだ。このヘルメットは今までとは違った試みさ。私がこれを被ることは、人々が新型コロナウイルスについて考えるきっかけになる。特に子供たちのリアクションは最高でね。家に持って帰りたがるんだよ。」

なおインド保健家族福祉省によると、現地時間28日の時点でタミル・ナードゥ州内での感染者は38人で、1人の死亡が確認されているとのことだ。米ジョンズ・ホプキンス大学の研究チームによると、インド全土では日本時間31日午後7時の時点で感染者数は1251人、死者は32人となっている。

画像は『The Economic Times 2020年3月29日付「Chennai cops use ‘Corona’ helmet to raise awareness on Covid-19」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)