「連絡が取れない」とSNS上で話題に

 (株)ネクストバッターズサークル(TDB企業コード:753008832、資本金50万円、東京都杉並区成田東4-36-15、代表加藤淳氏)は、2019年12月27日に東京地裁へ自己破産を申請し、同日破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は須崎利泰弁護士(東京都中央区八重洲2-8-7、阿部・井窪・片山法律事務所、電話03-3273-2600)。債権届け出期間は1月31日まで。

 当社は、2013年(平成25年)3月に設立。都内のアニメ制作会社やアニメを扱う広告代理店から依頼を受け、自社スタッフによりテレビ向けアニメーション作品を企画し、制作は専属のアニメーターおよび都内のアニメーション制作企業に外注する形態で、アニメーション作品の企画・制作、広告、デザイン宣伝事業などを手がけていた。

 2017年10月にアニメ制作スタジオ『ティアスタジオ(tear-studio)』を本店に開設したことを皮切りに、2018年には、杉並区内に2カ所、仙台市に1カ所スタジオを開設。アニメ作品として代表作である『ラブ米二期作』のほか、テレビアニメ『ロード オブ ヴァーミリオン 紅蓮の王』『なんでここに先生が!?』、また映画作品として『王室教師ハイネ』などの制作を手がけ、2019年2月期には年収入高約3億5000万円を計上していた。

 しかし、外注費や人件費の増大などの影響から不採算案件が散発していた。こうしたなか、当社制作の劇場アニメ『フラグタイム』が11月22日から公開されていたものの、同月末の支払いが困難となり、従業員を解雇し事業を停止。その後連絡が取れなくなるなどインターネット上でも話題となるなか、今回の措置となった。

 負債は債権者約175名に対し約1億9100万円。うちアニメーターらへの未払いが約129名に対し約4700万円。