交換直後は普段より控えめな運転を心がけるべし

 新車時のエンジンは、今やならしが不要と言われるが、機械である以上、やらないよりはやったほうがいい。そもそもならしの目的はなにかというと、こすり合う部品同士や動く部分などにアタリを付けたり、馴染ませたりすることにある。じつはクルマというのは動くものだけに、エンジンやミッション、デフといった機械部分以外にもならしをしたほうがいいパーツはけっこうあるのだ。

1)タイヤ

 タイヤ内部には繊維が入っているし、ゴム自体もしなやかさを出すために、最初からいきなり飛ばしたり、大きな荷重をかけるのは避ける。とはいえ、ものがものだけになかなか特別なことはできないが、表面の皮むきも兼ねて100kmぐらいまでは控え気味に走るといい。

2)ブレーキ

 ブレーキパッドやシューはきちんと付けたように見えても、ローターやドラムにきれいに当たっているわけではないので、しっかりと均一に当てるためには、ならしが必要。タイヤ同様に100kmぐらいは余裕ある距離から少しずつブレーキをかけるようにするといい。ちなみにその昔は、装着後にハードブレーキングをして熱を入れるというならしをするといいとされていたが、現在はやっても関係ない行為ではある。

ならしを行うことで本来の性能を発揮させることができる

3)ショックアブソーバー

 走れなくなることはないものの、消耗品のひとつとして、定期的に交換したいのがショックアブソーバーだ。乗り心地やハンドリングの初期化になる。構造的には内部にオイルが入っていて、ピストンやシールなど摺動部分もあるので、馴染ませることが大切だ。新車や交換から最初の100kmは抑え気味に走れば次第になじんできて、所定の性能が発揮させるようになる。

4)ブッシュ類

 サスペンションのつなぎ目に付けられている、人間で言えばいわば関節の軟骨のようなものが、ゴムのブッシュだ。滑らかで、スムースな動きを確保する効果があって、ショックアブソーバー同様に交換すれば効果は体感できるほど。こちらもゴム製ということで、負荷によって次第に馴染んでいく。よほどのクルマ好きでないと今では交換しないだろうが、新車時からだと、ショックアブソーバー同様に100kmぐらいで馴染んでくる。

5)ボディ

 ボディにならしが必要というと、まさかと思うかもしれないが、クルマのようにパネルを組み合わせて作られているものの場合、負荷がかかったすると、力が溜まってくるし、余分な力も抜けてくる。ドイツ車が2~3万kmで、しなやかさが出てくるというのは、このボディの馴染みも関係しているとされる。ただ、ならしとしての最適な方法はないので、普通に乗っているしかないのだが。