熊本地震による在庫被害、西日本豪雨の影響による資金需要などから借入金が増加

 (株)アヴェル(TDB企業コード:870414972、資本金1000万円、熊本県熊本市北区植木町一木154-1、代表和田宏孝氏)は、12月18日に事業を停止し、事後処理を古田哲朗弁護士ほか2名(熊本県熊本市中央区大江3-1-45-2階、弁護士法人ふるた法律事務所、電話096-285-7330)に一任、自己破産申請の準備に入った。

 当社は2004年(平成16年)4月創業、2006年(平成18年)9月に法人改組したペット用品通信販売業者。独自の自社システムを使用し、インターネット通信販売で売り上げを拡大。2013年3月には現本店ビルを新築、同9月には北日本物流センターを開設するなど、さらに業容を拡大させ、ピーク時の2017年8月期には年売上高約26億4100万円を計上していた。

 しかし、急激な売上拡大の中で在庫負担が増加するなか、2016年4月には熊本地震による在庫被害、2018年7月の西日本豪雨の影響による資金需要などから借入金は増加。2018年10月には創業者から現代表へ社長交代を行い、仕入や経費の見直しのほか物流センターの統合など経営再建を図ったが、2019年8月期の年売上高は約15億500万円まで減少し大幅な赤字を計上、債務超過に陥っていた。資金繰りがひっ迫するなか、仕入先への支払いに支障を来し、今回の事態となった。

 負債は2019年8月期末時点で約25億4700万円。