量子コンピューティング、早大が開発する「共通ソフトウエア基盤」の役割
「共通ソフトウエア基盤は上位概念ともいえ、各マシンを横並びとすることで、各社が方針転換しても、マシンの世代が変わっても対応できる。そこが我々の強みだ」と語るのは、早稲田大学グリーン・コンピューティング・システム研究機構の田中宗准教授。
田中准教授は、経産省と情報処理推進機構(IPA)が推進する「未踏ターゲット」のプロジェクトマネージャー(PM)も務め、イジングマシンのアプリケーション(応用ソフト)開発の人材育成にも力を注いでいる。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクトにとっても人材育成は不可欠だ。
Dウエーブのマシンは、米航空宇宙局(NASA)や米フォードモーター、独フォルクスワーゲン、独BMWなどが採用し実証実験を進めている。また、Dウエーブは2048ビットの最新機種「2000Q」に無料でアクセスできるクラウドサービス「リープ」を日本を含む33カ国で始めた。日本ではリクルートコミュニケーションズとデンソーが先駆けている。
田中准教授は量子アニーリングの適用領域について「有望分野はたくさんあり、1歩目を踏み出した企業はその分野での勝者になり得る」と語る。
インタビュー/早大・田中宗准教授 一つひとつ効果を見極める
―量子ゲート方式と量子アニーリング方式は、用途の点ですみ分けるのでしょうか。
「両方式は別の発展を遂げてきた。それぞれ目指す目標が異なり、比較する指標もない。今は量子ゲートと量子アニーリングをひっくるめて未来を語る段階ではない。有効なアプリケーションを探索しながら、一つひとつの効果をみることに意義がある。実用化に向けては、両方式それぞれを見ていくべきだ」
―量子コンピューターの開発では量子ビットの数が注目されます。
