「2020年問題」解消?都心オフィスの需要が多様化
それが、ここ数年内に「渋谷ストリーム」や「渋谷スクランブルスクエア」「渋谷フクラス」と大型オフィスが続々と誕生することになり「風向きが変わった」(同)。特に19年に六本木から9年ぶりに渋谷への“回帰”を決めたグーグル日本法人の影響は大きく、「渋谷駅周辺では、IT企業を中心に空室率が押し下げられる効果が出ている」(同)と手応えを示す。
「働きやすいオフィス環境の追求」も、空室率の消化をけん引している。人口減少に直面する中、企業は軒並み労働生産性の改善に重きを置く。対応策の一つに挙げるのが、通勤時間の短縮や業務効率の向上だ。場所や時間にとらわれない働き方を実現するために、移転や増床でフリーアドレスやカフェスペース、さらにオフィス外で仕事をする空間を整備する例が目立つ。
この流れを受け、コワーキングスペースも急速に普及。国内では米ウィーワークが成功を収めた18年以降に、好立地の大型ビルにシェアオフィスを置くビジネスが確立。不動産サービス大手の米JLLは「競争力が弱いビルを仕方なく活用するという発想はなくなった」と分析する。三井不動産や東京建物、森ビルなどが、自社の旗艦ビルで運営するケースも増えている。
