玉木宏 撮影/伊藤和幸

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 小説家・真山仁の大ヒットシリーズ『ハゲタカ』スピンオフ作品が原作のドラマBiz『スパイラル〜町工場の奇跡〜』(テレビ東京系)で主演を務める玉木宏(39)。

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「30代のうちにできる役柄は限られると思うのですが、この年齢で、このような社会派の作品に出演させていただけるのはとても光栄です」

「仕事や人との出会いに恵まれました」

 そんな彼が今回演じるのは、下町の小さな金型工場を救うヒーロー的役どころ。

「僕らの仕事でヒーロー的存在を挙げるなら、監督ですね。監督がいつも凛として導いてくれるからこそ、われわれも安心して現場に臨めます」

 一見、偶然にしか見えない巡りあわせも必然と受け止め、銀行員から企業再生家に転身する主人公だが、共感する部分もあるようだ。

「若いころはそう思わなかったんですが、年齢を重ねていくうちに偶然はないんだと思うようになりました。だから今まで起こったことは起こるべくして起こり、こうして仕事を続けているのも必然なのかと」

 来年40歳を迎えるが、30代はすべてが充実していたと微笑む。

「20代のころ以上に仕事や人との出会いに恵まれていたので、やり残したことはないですね。人と会うのが好きで、時間があれば俳優ではない友人と会うことが多いのですが、刺激を受けることも多いです」

 年齢を重ねたことで、仕事に対するスタンスにも変化が。

「僕がデビューした22年前と比べて、映像業界も大きく変わりました。また40代からは自分発信でやっていきたいなと。自分の意思で動くことも大切だなと思うようになりました」

 倒産危機に直面する町工場が、どのようにピンチを切り抜けていくのかも今回のドラマの見どころ。これまでどのように壁を乗り越えてきたかを聞くと……。

「何度も壁にはぶつかりましたが、やるしかない(笑)。この仕事は撮影日も決まっているし、そのスケジュールの中で形にしていかないと、いろんな人に迷惑がかかってしまう。

 だから少しでもよい状態で現場にいることを心がけているし、セリフ覚えが間に合わないときは睡眠時間を削ってでも覚えるしかないんです。でも、いつも最悪の状態を想定して臨んでいるからか、“思ったほどではなかったな”と感じることが多いです(笑)」

 最後に、休みができたら何がしたいかと質問したら。

「アウトドアが好きなので、暇があれば行っています。ドラマの前も海外に行ったり、雪山にも行きました。でもドラマが終わった後に行きたい場所は特に決めていないです。そのときの気分で行く場所を決めるので」

4月15日スタート
ドラマBiz『スパイラル〜町工場の奇跡〜』
テレビ東京系 月曜夜10時〜
(BSテレ東は、毎週金曜夜9時〜)