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 映画「ボヘミアン・ラプソディ」が空前の大ヒット中だ。通常、公開から徐々に興行収入は減るのだが、同映画は初週から「右肩上がり」になり、ついに2018年公開映画の興行収入トップに躍り出た。その1番の理由は、なんと言っても「クチコミ」。SNSの書き込みはもちろん、実際に映画を鑑賞した知人・友人らの「良かったよ!」「泣いた」「絶対観るべき!」などの感想が広まり、人が人を呼び大ヒットしているのが大きな要因と言われている。また、本も映画同様に「何を読めばいいのか?」など迷った時、本の帯についている著名人のコメントや本に詳しい書店員によるPOPを参考にする人も多いと思うが、1番の決め手になるのは実際に読んだ人の感想、インターネット上のレビュー「クチコミ」ではないだろうか。最近では、本をおススメする競技「ビブリオバトル」というものが注目されている。複数の参加者が、自分が面白いと思った本を紹介しあい、「どの本が一番読みたくなったか」を競い合って勝敗を決めるのだ。その勝敗を決めるのは観客、そして参加者の投票で、いまや全国で年間1000回以上も開催されているそうだ。 そこで、1月10日(木)の深夜に放送された「コトノハ図鑑」(MBS)で「オススメ本のプレゼンバトル」を開催。4人の人気アナウンサーが「オススメ本」をプレゼンした。

2分間のプレゼンバトル!


「第1回 推し本グランプリ」と題し、MBSの福島暢啓アナ、亀井希生アナ、上田悦子アナ、藤林温子アナが2分間のプレゼンに挑んだ。トップの上田アナが紹介した本は、西加奈子著の「漁港の肉子ちゃん」。上田アナは「もう...ここ10年で1番緊張してます」と言っていたが、見事2分で言い切り、20人以上のアナウンサーからは「凄いよ!」との声が上がっていた。

そして、上田アナとバトルする福島アナは、辞書を読むのが趣味なだけあり、杉村喜光著「異名・ニックネーム辞典」を紹介した。タイトルだけでも気になるが、福島アナは「西(靖)さん、『天使の拍手』って何かわかりますか?」などと、今回審査員でもある20人以上のアナウンサーを巻き込み2分ぴったりでプレゼン。MCの武川智美アナやほかのアナウンサーらは「2分という短い時間を、それ(質問)に使うのって勇気いるよ」と絶賛していた。結果、福島アナが僅差で勝利。

「涙でぐちゃぐちゃになり、2冊買いました」

続いて、暫定王者の福島アナに対抗するのは入社4年目の藤林アナ。原田マハ著「あなたは、誰かの大切な人」を紹介した。「この本を読んで私が学んだことは、『大切にされたい』と思うのではなくて、誰かを大切にしないと、『誰かから大切にされているとは気づかない』ということ」と締めくくった。涙でぐちゃぐちゃになり2冊も購入したと熱弁したが、武川アナから「ここにいるみんなは気づいてるよ!誰かに大切にされたいんだったら、自分が誰かを大切にするって」と厳しくダメ出しされた。そして結果はなんと、11ー11の同票となり、司会の武川アナが暫定王者の福島アナに票を入れた。

最後の挑戦者、亀井希生アナが紹介した本は、最近ネットでも話題になっている「このゴミは収集できません」。著者は太田プロダクション所属のお笑いコンビ・マシンガンズの滝沢秀一。亀井アナが「芸人さんらしいユニークなテーマで書かれているんです。例えば『お金持ちが住むエリア』と『そうでないエリア』のゴミの中身が、明らかに違うなど。アナウンサーでは言いにくいことですが・・・」と言っただけで20数人のアナウンサーから「へぇ〜!」と感嘆の声が上がった。他にも「『私、こう見えて実は家庭的なの』と言っている人が本当にそうなのかどうかは、ゴミの中身を見れば一目瞭然。」など、具体例を用いて解説。その結果「プレゼンに隙がない!」と大好評で、20ー2で亀井アナが圧勝し、第1回推し本グランプリ王者に輝いた。大差で敗れた福島アナは「これだけ惨敗すると気持ちいいいですけどね」と言いながらも最後まで「『ゴミはまぐり』って、なんの異名か知ってます?!」とプレゼンをやめない。この「オススメ本プレゼンバトル」は第2回開催も期待するが、アナウンサーがオススメするDVD(映画)や、オススメCD(音楽)などもぜひ聞いてみたい。


「コトノハ図鑑」(MBS 毎週木 よる0時59分放送)は、MBSのアナウンサーが「コトノハ図鑑」の編集者として様々な分野の"言葉(コトノハ)"の世界を取材。「アナウンサーが言葉を学ぶこと」を通して、視聴者にも発見を届ける。"コトノハ"を深く知れば、『人生が少し豊かになる』をコンセプトに知的好奇心をくすぐる番組。