業務スーパーで販売されている冷凍鶏肉の中で『SEARA ブラジル産 鶏もも正肉』。2kgの大入りパック、隣で売ってる国産ものの半額かそれ以下……悩みますよね? そこで冷蔵(チルド)の国産鶏肉と味を比べてみました。

業務スーパー|SEARA ブラジル産 鶏もも正肉|724円 /2kg

おすすめ度 ★★★★★

業務スーパーの冷凍食肉コーナーで購入した『SEARA ブラジル産 鶏もも正肉』。2kgで税込724円でした(100gあたり36.2円)。だいたい200〜300gクラスの鶏もも肉が6〜9枚ほど封入されています。写真は解凍したものです。

ところで、ブラジル産の鶏肉を巡っては昨年、一部の食肉工場における衛生問題等が取り沙汰されました。現在は問題を受けて生産や流通システムの見直しが図られているようですが(【レポート】ブラジル鶏肉輸出の現状と今後の見通し」農畜産業振興機構)、消費者的には安全面は気になるところでしょう。なお、本品はブラジル農牧畜供給省による検査済みマークを取得している商品です。

国産鶏もも肉と比較してみた

写真左が、業務スーパーの冷凍『SEARA ブラジル産 鶏もも正肉』。写真右が、他のスーパーで購入した冷蔵「鹿児島産鶏もも肉」(324g / 税込384円)です。

パッと見てわかるのがブラジル産は鶏皮の下の黄色い皮下脂肪が少なめなこと。ブラジル産のほうが脂肪が少なく見えるのは驚きでした。肉の発色が濃い鹿児島産鶏もも肉のほうが焼く前は美味しそうに見えます。続いて味をチェックしてみました。

なお、鶏肉を食べるときの注意点としては、生食は絶対にNG。口にするお箸で生肉を扱うのは避け、調理の際は中心部の色が完全に変わるまで加熱するようにしましょう。

ブラジル産鶏もも肉のソテー……味・食感に問題なし

上記の写真はソテーした鶏もも肉です。同一フライパンで、皮目から中火で5分焼き、裏返して4分の条件で、味付けは塩胡椒のみでソテーしました。写真上が『SEARA ブラジル産 鶏もも正肉』、写真下が「鹿児島産鶏もも肉」ですね。

ソテーしているなかで気づいたのは、ブラジル産のほうが横に縮みやすく、縮んだ分高さが出たこと。しかし、焼くことで出た鶏肉の油の量やドリップには大きな差異はないように思えました。

写真左が業務スーパーの『SEARA ブラジル産 鶏もも正肉』、写真右が「鹿児島産鶏もも肉」の断面です。

食べ比べてみたところ、鹿児島産鶏肉のほうが全体的に柔らかく、口の中に入れるとほぐれていく食感がありました。対してブラジル産は、肉質は十分柔らかく美味しいのですが、国産と比べると「ギュムッ」とした肉々しさをより強く感じます。鶏肉の生臭さは、どちらも気になるということはありません。価格差ほどには品質に差があるようには思えないですね。

冷めた後は国産のほうが優秀か

冷めた状態のチキンソテーを食べると、肉汁が出たためか、食感に少しの変化がありました。国産鶏もも肉は、冷えた後でも肉汁の保持がうまくいっているのか、ジューシーな風味にはあまり変化はありません。対して、ブラジル産鶏もも肉は、肉汁が流れ出やすく、期待していたほどのジューシーさが失われ、少しですがパサパサした部位があるように感じました。

推測ですが、この差は冷凍品とチルド品の違いもありそう。一度冷凍して水分が氷に変化していた冷凍品と、冷凍プロセスを経ないチルド品とではジューシー感に差が出るかもしれません。とはいえ、普段何気なく食べるのにそれほど気になるほどの差でもありませんでした。

特徴をまとめると以下のようになります。

100g40円以下の低価格で買えるブラジル産冷凍鶏もも肉2kgでおよそ6〜9枚の鶏もも肉が入っている国産に比べて、少しだが固めの食感かも価格差に比べて国産との味の違いはわずか。低コストにボリュームある食事を作りたい人におすすめ

食べ切れない分は引き続き冷凍保存。できれば、真空パック用シーラーで鶏もも肉を1枚ずつ密封しておきたいところ。

商品情報内容量|2,000gカロリー|100gあたり200kcal原産国|ブラジル輸入者|神戸物産原材料|鶏肉

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