中国では偽札が多く、中国各地で農村地帯を中心に今でも広く流通している。中国では秦の始皇帝の時代から貨幣制度が発達し、常に偽札による一攫千金のチャンスを狙う者がいた。中国における偽札の歴史もそれだけ長いと言えるだろう。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 中国ではモバイル決算が急速に広まっており、農村部でも消費者のスマホによるオンライン決算が急激に増えているという。これは、もちろん科学技術の進歩の表れではあるが、同時に「偽札の多さ」が後押しになったのは否めないだろう。中国では偽札が長年の間国民の悩みの種となってきた。

 その点、日本では偽札に出会う確率はまずない。中国メディアの快資訊は12日、日本にはどうして偽札がないのかに関する記事を掲載した。答えを知ると中国人は「親指を立てなければならなくなる」という。

 記事は、中国における偽札の多さに言及し、中国各地で農村地帯を中心に今でも広く流通していると伝えた。中国における貨幣制度の歴史は長く、秦の始皇帝の時代にまでさかのぼるが、常に偽札による一攫千金のチャンスを狙う者がいたと紹介した。逆に言えば、中国における偽札の歴史も長いと言えるだろう。

 日本ではむしろ、偽札が見つかればニュースになるほどで、偽札判別機など見たこともない人も多いはずだ。中国ではどんなに小さな店にも置いてあり、大きな金額になれば大抵機械を通して確認する。記事は日本を「世界で唯一と言って良いほど、偽札判別機が普及していない国」と評した。

 記事はその理由を分析したが、やはり世界にも知られた「偽造の難しさ」にあるようだ。日本の紙幣は非常に精巧にできていて偽造するのが非常に難しいという。紙の質も非常に良く、日本の特産であるミツマタなどを利用している。これは、柔軟で光沢ある繊維だという。インキも特殊で、コピー機などでコピーしようとしても再現できないとした。

 ほかにも多くの技術が使われているが、そのぶんコストも高くなるため、判別するのも難しいほど精巧に偽札を作ろうとしたら、コストがかかり過ぎるため日本では誰も偽札を作らないのだと結論づけた。

 さらには、日本では偽物がないのは紙幣ばかりではないため、信用を重視する「日本社会」にも理由があるのではないかと付け加えた。中国では多くの商品に、偽物でないことを確かめるための判別シールが貼られているが、日本で見かけることはまずない。日本では「本物を売るのは当たり前」という風潮があると紹介して締めくくった。お金にしても商品にしても、偽物を心配せずに暮らせるというのは幸せなことである。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)