「漢字」、一文字一文字には、先人たちのどんな想いが込められているのか。時空を超えて、その成り立ちを探るTOKYO FMの「感じて、漢字の世界」。今回の漢字は「開」。節分に豆まきをして厄を祓えば、あちこちで見かける「立春大吉」の文字。開運を願って、今回はちょっと縁起のいい漢字です。



「開」という字は「門がまえ」の中に一本の横線を書き、その下に漢数字の「十」のような字をふたつ左右につなげて書きます(幵→开)。

門がまえの中の横棒は、門をしめておくための閂(かんぬき)。

その下に添えたふたつの「十」は左右の手を意味します。

つまり「開」という漢字は閂をはずし、両手で門をあける様子を示しているのです。

今からおよそ三千年前、漢字が生まれた頃の古代殷王朝。

天の神によって選ばれた国王は神と交信する手段をもつとされ、絶対的な力で人民を支配していました。

当然、門の閂を抜き、扉を開くことを許されていたのは権力者のみ。

「開」という漢字に描かれていた手は、人々のものではなかったはずです。

今、門の扉にかけられた閂を抜いてくれるのは、あなたのことをよく知っていてくれる身近な人たち。

家族、先生、上司、友人。

思いもよらない視点から、あなたの中に眠る才能を見つけだし、新たな世界へと誘い出してくれます。

閂が抜かれた扉を開き、そこへ踏み出していくのは、あなた自身。

心とからだを開放し、恐れず一歩、また一歩。

道はきっと、開かれていきます。

ではここで、もう一度「開」という字を感じてみてください。

お札、お守り、縁起もの。

それは、よりよい未来をきり開いてゆこうとする人たちに寄り添い、いざというときに力を貸してくれる神さまたちの姿です。

東京・三田にある元神明宮で授かることができるのは「新芽開眼守護符」。

元旦から節分までの期間限定で、お清めの塩と砂とともに手渡されます。

それを持ち帰り、緑色の新芽をかたどったそのお札を、塩・砂、少量の水を与えた袋の中に差し込んで、節分まで毎日、祈りを捧げます。

それは、願いを自分自身で何度も強く祈り、育てていく儀式。

立春の朝、満を持してそのお札を取り出して身につけると、その日から幸運の芽(目)が伸びていくというのです。

「新芽開眼守」は、新たなことに挑戦しようとする人はもちろん、どの道を歩むべきか悩む人をよき方向へと導いてくれるお守りなのです。

いずれにせよ、自分の運は、自分で開いてゆくもの、ゆけるもの。

決意も新たに、旅立ちの春を迎えましょう。

漢字は、三千年以上前の人々からのメッセージ。

その想いを受けとって、感じてみたら……、

ほら、今日一日が違って見えるはず。

*参考文献

『常用字解 第二版』(白川静/著 平凡社)

『にほんのお守り 願いがかなう小さな神様』(中津川昌弘、広田千悦子/著 徳間書店)

2月10日(土)の放送では「信」に込められた物語を紹介します。お楽しみに。



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聴取期限 2018年2月11日(日) AM 4:59 まで

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<番組概要>

番組名:感じて、漢字の世界

放送エリア:TOKYO FMをはじめとする、JFN全国38局ネット

放送日時 :TOKYO FMは毎週土曜7:20〜7:30(JFN各局の放送時間は番組Webサイトでご確認ください)

パーソナリティ:山根基世

番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/kanji/