活字媒体と映像(テレビ)媒体では、その違いを強く意識している事が2点あります。まず一つめは、テレビは、活字媒体と比べて使われるコメントが非常に短い、ということ。偉い人でも数秒なんてザラです。
  
 二つめは、同じコメントを発したとしても、テレビ視聴者の受けとる印象と活字媒体の読者の持つ印象が異なる可能性がある、ということ。

 活字媒体の場合、それぞれの事柄に対して、ある程度の枠は確保されるため、そのコメントだけで紹介されることは、ほとんど無いという認識があります。コメントを補足する前後の文章が存在します。

 もちろん、「A」という媒体として、記事は書かれていますし、読者も「Aには、こんな風に書いてあった」という受け取り方。
 
 テレビの場合、視聴者に直接訴えかけるような目線の企業トップのコメントが流される事になります。その数秒のひと言は、視聴者によっては、あたかも企業のトップから直接聞いたかの様な錯覚を持つ方も少なからずいると思います。
 
 つまり、数秒しか使われないテレビのコメントをどのようにして企業の伝えたいひと言にするか、が広報アテンドの仕事です。テレビの記者さんの多くは、だいたい撮りたい言葉が決まっていて、その言葉が出るように質問をしてきます。素直な取材の場合は、何を言ってほしいのか?聞けば教えてくれます。
 
 でも、発表会の場などで、企業側が言いたくないだろうな、という言葉を言わせたいと思っている場合、先には教えてはくれません。
 
 事前に予定していた無難な質問がひと通り終わり、対応者が慣れてきた頃に、さりげなく、その質問をしてきます。質問内容が「まずいな」と思った時、申し訳ないと思いながらも、対応者が話し始める前に、「あら?もしかして、事前に伺ってなかった質問ですね!」と言って邪魔をしてしまったりします。話し始めちゃったら終わりですから。
 
 テレビのインタビューに関しては、どこを切りとられたとしても、誤認のない発言だけを気分よく、持って帰っていただく。それがベストです。でも、なかなかのスキルが必要で、リスクもあるので、やるときは、気を付けてください。
 
  取材を遮るのは、最終手段で、本当はやらない方がいいに決まってます。もちろん、その前にできることが沢山あります。
 
 とにかく正確に理解していただくこと。専門性の高い記者さんの場合は別ですが、テレビの記者さんは、担当範囲も広いので、ひとつの業界を深く取材をしているわけではありません。ですから、どの程度の知識をお持ちか?を探りながら、補足し、丁寧にレクチャーすることがとても大切です。