ムダ遣いはしてないし、それなりに収入もあるのに、なぜかお金がたまらない。この共働き時代に激増中の“たまらない夫婦”には、共通する“貧乏習慣”があった! 1万人以上の赤字家計を再生してきた家計のプロである横山光昭さんのところには、最近「夫婦共働きでもお金がたまらない」という相談が増えている。
 
お金がたまらない人たちには共通する行動パターンのひとつとして『1日500円以下の小さな消費の繰り返し』があります。たとえば、1杯100円のコンビニのコーヒーを平日に毎日買えば、1カ月で2,000円、1年で2万4,000円の支出です。これに気づかず『大きな買い物をしているわけでもないのになぜお金がたまらないのだろう』と首をかしげているのです」(横山さん・以下同)
 
そこで、横山さんに「イマドキ家族の貧乏習慣」を解説してもらった。
 
【1】夫婦で財布を別にしている
 
40代で結婚したAさん(42・女性)は、世帯収入が月65万円。なのに、お金がない。
 
「Aさん夫婦は、家賃や光熱費などの固定費を夫婦の共通口座にそれぞれが入金して折半していましたが、残りは各自で自由に使っていました」
 
独身時代と比べ、家賃や光熱費を折半できる分、生活費が浮くとも考えていたが……。
 
「一人暮らしが長かったAさんは、シャンプーや柔軟剤などの日用品にこだわりがあり、夫とは別のままでした。こうした共働き夫婦は、今とても多いです。同じモノを使うだけでかなりの節約になります」
 
【2】夫婦で家計の話をしない
 
結婚してからも働き続ける女性が増えたことで、新たな浪費ポイントができた。
 
「お互いに収入があることで、給料や貯金額を聞くのは『タブー』と遠慮する夫婦が増えました。しかし、互いの財布に干渉しないスタイルを続けていると、相手の出費もわからないわけですから、自分だけ出費を抑えようという気になりませんよね。一定額をお互いに貯金するだけで夫婦それぞれの出費が不明では、家計のムダを透明化することができません」
 
こうした夫婦は急な出費に対応できず、相手に黙って借金を抱えてしまうケースすらあるという。“金の切れ目は縁の切れ目”にならぬよう、夫婦間でお金の話をタブーにしてはダメ!
 
【3】今、自分の財布に入っている金額がわからない
 
「今、持っている金額を意識しないと、欲しいモノが現れるたびについクレジットカードなどで買ってしまう。その日に使っていい金額を意識していれば、持っている金額以上に買うことはせず、ムダ買いを抑えられます」
 
千円単位でもいいので、所持金を把握するクセを!
 
【4】家にモノが多く整理整頓が苦手
 
「財布はレシートやカード類でパンパン、クローゼットはごちゃごちゃ。こういう人は、いちばんのムダである“同じモノの二度買い”もしますし、日用品や食材の管理だけでなく家計の管理もできません」
 
整理整頓してあれば、本当に必要なものがわかって余計な買い物も減る。まずは消耗品のストックから整理しよう。