世界最大の自動車大国となった中国において、どのような車に乗っているかは、メンツを重んじる中国人にとって非常に大切なことだ。富裕層は周囲の人に見せびらかすかのように高級車を乗り回し、多くの若者は高級車に乗りたいという夢を持っている。)(イメージ写真提供:123RF)

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 世界最大の自動車大国となった中国において、どのような車に乗っているかは、メンツを重んじる中国人にとって非常に大切なことだ。富裕層は周囲の人に見せびらかすかのように高級車を乗り回し、多くの若者は高級車に乗りたいという夢を持っている。

 中国メディアの車訊網は12日、「日本のお金持ちは意外にも大衆車に乗っている」と伝え、世界でも有数の自動車大国である日本の自動車事情について紹介し、日本人と中国人の自動車に対する価値観は大きく違っていることを伝えた。

 記事は、「中国の2015年度の自動車販売台数が2500万台で、前年比で約7%の増加だったのに対して、日本は504万台で、前年比9%のマイナスだった」と紹介。「日本の若者の自動車離れが進んでいることが大きな影響を与えている」ことを理由として挙げ、中国に比べて日本は自動車の価格が安いのに、若者の自動車離れが進んでいるのは「自動車を所有することは様々なコストや手間がかかることにつながるため」だと伝えた。

 では、日本では誰が車を購入しているのだろうか。記事は、「日本では郊外や地方に住む消費者が自動車を購入している」と紹介、さらに、「日本では一家に1台ではなく、地方などでは1人1台車を所有していて、さらに家族で出掛けるときの車を所有していることもある」と紹介した。

 続けて記事は、日本と中国の自動車に対する価値観の最大の違いについて、「日本ではお金持ちや政治家だからといって、必ずしも庶民には手が出せない高級車に乗っているわけではないこと」を挙げ、日本人はいくら裕福でも一般的な普通車に乗っている人も多いと指摘。中国人には「到底信じられない感覚」だと伝えた。

 結論として、「日本人にとって車は1つの移動手段で、各家庭に普通にある白物家電と同等の存在で、富や名声の象徴ではない」とした。中国の都市部では車を所有しなくても生活には困らない。だが、中国社会ではメンツこそ重要なものであり、それゆえに、どのような車に乗っているかは非常に重要な問題なのだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)