20日、メットライフドームで行われたプロ野球公式戦、埼玉西武ライオンズ対福岡ソフトバンクホークスの一戦は、7-5で西武が勝利。西武のプロ11年目、木村文紀は、1点をリードされた2回裏に逆転のツーランホームランを放ったほか、3回にもタイムリーヒットを放つ活躍をみせた。

木村は、2006年の高校生ドラフト1位で投手として西武に入団。150キロを超えるストレートを投げる投手として期待を集めたが、目立った成績を残すには至らず、2013年のシーズンから外野手に転向している。野手5年目となった今シーズンは、辻発彦新監督のもと、持ち味の俊足に加え守備と強肩によりライトで起用されているが、3、4月の打率は.133と低迷していた。

すると同夜、フジテレビ「スポーツLIFE HERO’S」では、2008年〜2013年に西武で木村とチームメイトだった野球解説者・石井一久氏が、投手の野手転向に関する「野球あるある」として、「『早く投手辞めたら』と言われます」などと明かした。

「木村（元）投手みたくバッティングセンスのある人は、ピッチャーで成績が出ないと『お前、もう辞めて早くバッターやれよ』って言われる」と説明した石井氏は、「それはみんなが認めているポテンシャルを持ってる。例えば、肩が強いだったり、バットスイングが早い、強肩、足が速い。そういうのを持っているからこそ冗談で言われるんですけど本人は気にしたりする。才能がある人しか言われない」などと続けた。

また、木村の野手転向時については、「ピッチャーから野手に転向したての時に、ピッチャー陣が（愛称の）『キム』って呼びに行くと素っ気ない素振りをする。なんでだろうと思ったら、自分は野手だという、投手じゃないという決意の表れ。だから無理やりピッチャーと距離を置いた。そこの頑張ってる姿を見てるし、ピッチャーはみんな応援してました」という石井氏。野手に転向して成功した選手として、広島・鈴木誠也（高校時代は投手として活躍）の名前が挙がると、「（木村も鈴木のような活躍が）できると思います。鈴木選手のような守備は確実。あとはバッティングの正確性」と期待と課題を述べた。