13日放送、テレビ朝日「こんなところにあるあるが。土曜あるある晩餐会」では、元シンクロナイズドスイミング選手・田中ウルヴェ京氏、武田美保氏、奥野史子氏がゲスト出演。日本シンクロ界を象徴する鬼コーチ・井村雅代氏の厳しい指導を振り返った。

井村氏といえば、早朝から夜にかけて、連日長時間行われる厳しいトレーニングで知られる。精神的にも肉体的にも徹底的に追い込み、選手の限界を引き上げることでレベルアップを図ってきたが、その過酷さ故、OG達は現役を引退した今も練習時の夢を見ることがあるという。

「合宿中も練習の夢を見て息を止めながら寝ていた」「すいませんっていって目がさめる」などと苦笑いを浮かべると、武田氏は「骨折してでもベストを尽くせる経験をした」と切り出した。

1996年、アトランタ五輪に向けた最終合宿で「隣の選手と立ち泳ぎの足がガーンと当たって骨折してしまった」という武田氏は、左足中指の剥離骨折というケガを負う。「パンパンに腫れて内出血もすごかった」と話すも、「ライバル国に正メンバーからケガ人が出てしまったという情報を与えてはいけないと。なのでテーピングをするなと。しかもスタスタ、プールサイドで歩けないんだったらメンバーを替える」といわれたという。

本来であれば、代表選手を入れ替えてもおかしくないケガだが、「リフトとかも一人メンバーが変わるだけで感覚がものすごい変わる」という武田氏は「『やりきりたいです』ってお願いをして、ドーランで内出血を隠すことを条件に出させて頂いた」と出場を許可された条件を明かし、他のゲスト達を驚かせた。

だが、番組MC・指原莉乃から「(五輪の)プレッシャーもあるでしょうし・・・」といわれるも、田中氏は「あんまりない」とキッパリ。「井村先生の方が怖いからオリンピックなんて全然緊張しない」と続けると、奥野氏は「一点の曇りもなくプールサイドを歩ける」とも。五輪のプレッシャーが吹き飛ぶほど鍛え上げる、井村氏の凄まじさを改めて感じさせた。