【コラム】「王者の風格」を見せたレスター…ラニエリ監督解任で何が変わったのか

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「ラニエリは家のテレビを蹴り飛ばしたと思う」

 そう口にしたのはイギリスメディア『BBC』で解説者を務める元イングランド代表DFマーティン・キーオン氏だ。

 2月27日に行われたプレミアリーグ第26節のレスター対リヴァプール戦で、5連敗中で下位争いに瀕するレスターが5位の相手に3-1で快勝した。

 一方、この試合の4日前に電撃解任されたクラウディオ・ラニエリ氏は、故郷ローマで孫と動物園を訪れる姿が目撃されたが、レスターの本拠地キングパワー・スタジアムでは、試合前に昨年5月の優勝トロフィー授与式の映像が流され、大きな拍手喝采が巻き起こったほか、「Grazie」、「Thank you」などと、ファンによるラニエリ氏への感謝のメッセージを掲げた横断幕が掲げられ、終始ラニエリ氏のチャントが鳴り響いていた。

 この日、昨年12月以来のゴールで2得点を叩き出し、前線で躍動したイングランド代表FWジェイミー・ヴァーディは次のように話している。

「今日の試合に向けて、チームにはいろいろな思いがあった。僕らはメディアからアンフェアな批判を受け続けていたし、今日はそれに対する示しを付けた。今後も同じパフォーマンスを維持し続け、勝ち点を築き上げていけるかどうかは僕たち次第だ」

「何が変わったかは、ハッキリと分からないし、なぜ今日のようなパフォーマンスを今まで見せられなかったかもわからない。僕らはずっと全力を尽くしてきたけど、結果に出なかった。今日は運よく全てが上手くいった。」

 ヴァーディは続けて、助監督から昇格したクレイグ・シェイクスピア暫定監督とのやり取りについて、「彼は僕らにできるだけ前線からプレスを仕掛け、僕には前線に張って相手の弱点を突けと言った。僕も相手の裏を取ることができた」と語り、シーズン終盤戦へ向けて、「今シーズンはあまりゴールを決めていないから、今日の2ゴールが起爆剤になればと思う。勝とうが負けようが、最高のパフォーマンスを見せられるなら、前を向いて胸を張ればいい。今日のパフォーマンスは確実に勝ち点3に値した。僕らはシーズンが終わるまで戦い続けるという意志を示した」と話した。

 シェイクスピア監督が実行した戦術は、リーグ優勝を成し遂げた昨シーズンのものに戻すという至ってシンプルなものだった。レスターは昨シーズンの優勝に大きく貢献した大黒柱のフランス代表MFエンゴロ・カンテをチェルシーに移籍させてしまい、後釜不在を理由にシステム変更に迷走してきたが、チーム全体の平均走行距離も過去5試合と比べて10キロメートル近く上回った。