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 元SMAPの木村拓哉(44)の主演ドラマ『A LIFE〜愛しき人〜』(TBS系)の第二話視聴率が、初回越えの14.7%(ビデオリサーチ調べ関東地区・以下同)だったと23日に発表された。同作は、木村が初の医師役を演じるヒューマンラブストーリー。SMAP解散問題で目の敵にされ、イメージがガタ落ちした木村にしては、まずまずの滑り出しとなったようだ。しかし、かつて主役を張れば高視聴率を叩き出していた過去を考えると、微妙な数字と言わざるをえない。

 また、ネットユーザーをはじめとする視聴者からは「どこかで見たことがある」という意見が噴出。特に、前クールに放送された米倉涼子(41)主演のドラマ『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』(テレビ朝日系)との設定酷似を指摘する声も多くあったという。

 ドラマは木村演じる一流外科医が、アメリカから帰国するところからスタート。かつて在籍していた病院に戻り、その院長の手術を任されるというものだ。しかし主人公の帰国に、彼の元恋人や彼女と結婚した幼馴染の医師たちは、戸惑いを隠しきれない……といった内容だった。

「前クールで人気を博した『ドクターX』と同じく“医療ドラマ”ですから、比較されてしまうのは避けられない。『ドクターX』のコミカルな要素を排除しただけとも言われており、その結果、“内容が重すぎる”という声もあがっているようです。今後の展開にもよりますが、このままでは“『ドクターX』の劣化版”と言われかねない状況にもなりそうですね」(芸能記者)

 キムタクドラマとして、結果的に初回視聴率が微妙な結果となってしまった『A LIFE』であるが、原因はその内容だけでなくキムタクに対する“悪習慣”にもあると関係者は指摘する。

■正念場の裏事情

「徹底した“キムタク推し”が目立ったという印象もあります。SMAP解散で低下したイメージの底上げのひとつとして、“ヒューマンラブストーリー”なんて銘打ってしまったのもその一つでしょう。一部では、むしろ解散後の初作品であれば、シリアスな展開のドラマよりも、もっと明るめのコメディータッチにすれば良かったのではないかという声もあるみたいですね」(テレビ番組評論家)

 2015年に木村が出演したドラマ『アイムホーム』(テレビ朝日系)は、初回視聴率が16.7%を記録。しかしその後12%代まで数字を落としている。木村自身だけでなくジャニーズとしても、同じことになるのは避けたいところだろう。

「今回のドラマは、今後の木村の俳優業を左右する作品とも言われています。これは4月に公開が控えている映画『無限の住人』に関しても同様です。ドラマ・映画共にダメだった場合、今度は歌手や舞台をメインとした活動に転向させられることも考えられますね」(前出・関係者)

 ジャニーズ事務所としても、いつまでも「元SMAP」という肩書で仕事をさせるわけにはいかない。本人・事務所ともに「俳優」の肩書を希望したとしても、ある程度の結果を出さなければ、世間からは「代表作がない名ばかり俳優」というレッテルがつけられることになりそうだ。

文・真田栄太郎(さなだ・えいたろう)※1978年神奈川県出身。大学在学中にフリーライターとして活動を始め、『東京ダークサイドリポート』(ワニマガジン社)、『週刊宝島』(宝島社)、『Hot Dog Press』(講談社)などに寄稿。現在は週刊誌の記者・編集者として事件、芸能取材に奔走する