えっ、そうだったの!? うつ病に「なる人」と「ならない人」の違いって
いつも明るく笑顔を絶やさない頑張り屋さん。仕事をテキパキと完ぺきにこなすキャリア。ポジティブな言葉と行動がとても魅力的。フルタイムで仕事をしているにも関わらず、家事も完璧。一見、見習いたくなるような理想的な女性像ですね。
でも実は、こんな人たちがうつ病になりやすいといわれているのです。うつ病は電源コンセントにたとえていうなら、あれもこれもとたくさんのコンセントを差し込みフル稼働させた結果、ショートしてしまうようなもの。
“うつ病の人に「頑張って!」は禁句”といわれるのも、頑張って、頑張って、頑張り過ぎた結果が、うつ病だから。
今回は心理カウンセラーの筆者が、うつ病になりやすいとされる性格的な傾向をご紹介します。一度自分に照らし合わせてみて。
■1:仕事も家事も完璧主義
仕事をしても、家事をしても多くの女性は心の中で「これくらいでまぁいっか」「いや、もうちょっと」そんなつぶやきを繰り返しています。
「まぁいっか」のラインは人によって大きく違いがあり、中には「まぁいっか」がなく完璧に仕上がるまでやり遂げなければ気が済まない人もいます。
完璧を目指せば目指すほど、当然のことながら時間もかかり労力もかかります。すると精神的にも肉体的にもストレスが溜まってしまい、ちょっとしたきっかけでうつ病が発症することもあります。
■2:いつでもポジティブシンキング
ポジティブであることを否定するわけではありません。しかし、心の中のネガティブな部分に無理やりフタをしてポジティブな言葉を発し続けると、そこにはひずみが生じてしまいます。
精神科医や心理カウンセラーがカウンセリングのときに行う認知行動療法においても、すべてにおいてポジティブであることよりも、ネガティブとのバランスが大切だとされています。
■3:責任感が強く、誰かの役に立ちたい気持ちが強い
とても真面目で優しく、責任感も強い。そしていつも誰かの役に立ちたい、誰かに心から尽くそうとするタイプの人は“メランコリー親和型性格”といい、うつ病にかかりやすい性格だといわれています。いつも他人を優先することで、自分のストレスが気付かないうちに過剰になってしまうのです。
いずれも職場や家庭では理想的な考え方のように思われますが、ときには自分のネガティブな部分と向き合ってみたり、肩の力を少し抜いたりする時間を持つこと。疲れてしまい頑張れない自分を認め、受け入れてゆっくり休むことで心を休めてあげることも大切なことだといえるでしょう。
【参考】
※ うつ病の認知療法・認知行動療法 - 厚生労働省
【筆者略歴】
※ SAYURI・・・長年の医療業界での経験を生かし、健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーとして執筆活動や講演活動をする傍らNPO法人予防医療推進協会の理事長も務める。
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