広島・鈴木誠也【写真:編集部】

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前田智徳の4年目超えた鈴木、歴代打者と比べても際立つ打撃成績

 広島の鈴木誠也が22日の阪神戦(マツダスタジアム)で9回に藤浪からソロ本塁打を放った。これが今季28本目で、カープの高卒4年目の数字では前田智徳の27本を超えた。

 末恐ろしい22歳だ。藤浪の直球を完璧にとらえバックスクリーンへはじき返した。優勝決定後、上位打線が軒並み調子を落とす中で、鈴木は結果を残し続けている。

 背番号51の大先輩に当たる前田と、今季大ブレイクを遂げた鈴木の4年目(鈴木は9月23日時点)の成績を比較してみた。

〇鈴木 126試合、打率.336、28本塁打、94打点、16盗塁
〇前田 131試合、打率.317、27本塁打、70打点、10盗塁

 一概に比較はできないが、天才の異名を取った前田を数字上では完全に上回っている。ドラフト制後、歴代をさかのぼって主な高卒野手の4年目と比べても、鈴木の成績は際立っている。

主な高卒野手の成績は…

〇三村敏之 111試合、打率.261、9本塁打、27打点、16盗塁
〇高橋慶彦 110試合、打率.302、7本塁打、47打点、15盗塁
〇山崎隆造 75試合、打率.252、0本塁打、6打点、17盗塁
〇緒方孝市 32試合、打率.357、2本塁打、4打点、2盗塁
〇江藤智 89試合、打率.289、16本塁打、45打点、2盗塁
〇東出輝裕 107試合、打率.239、1本塁打、17打点、12盗塁
〇栗原健太 26試合、打率.276、3本塁打、6打点、1盗塁
〇丸佳浩 131試合、打率.241、9本塁打、50打点、9盗塁
〇堂林翔太 105試合、打率.217、6本塁打、41打点、10盗塁

 優勝に大きく貢献した鈴木。残りは3試合。30本塁打に到達する可能性もある。

 4年目時点ではカープ史上最高の野手。トリプルスリー、そして三冠王……。そんな輝かしい未来を想像したくなる逸材だ。