【米国はこう見ている】6戦連続無失点、田澤の起用法が鍵に 地元紙は上原へ頼りすぎの現状に警笛
本拠地レイズ戦で1回3K無失点の快投、上原休養の一戦で役割果たす
レッドソックスの田澤純一投手が19日(日本時間20日)、本拠地レイズ戦に4番手で登板し、1回を無安打無失点3奪三振1四球と好投した。前日には、開幕から抜群の安定感を見せてきた上原浩治投手が乱調で1イニングもたずに降板。地元メディアは上原に負担がかかりすぎている現状に警笛を鳴らしており、今後は田澤の存在がより重要なものになりそうだ。
両チームともにスコアレスで迎えた8回から登板した田澤は、先頭のカサリを87マイル(約140キロ)のフォークで空振り三振に仕留める。続くフォーサイスはフルカウントからスライダーを見送られて四球。さらに二盗を許したものの、田澤は動じない。
モリソンは追い込んでから89マイル(約143キロ)のフォークで空振り三振。最後は主砲ロンゴリアを2球で追い込み、89マイルのフォークで空振り三振に切って取った。ロンゴリアには3球全てフォークで空振りを奪う圧巻の投球だった。
田澤は開幕2戦目のインディアンス戦で決勝ソロを浴びたものの、そこから6試合連続無失点と安定した投球を続けている。この日は、前日に乱調だった上原の休養が決まっていたため、9回の守護神キンブレルにつなぐ役割を果たした。試合は延長10回にバーンズが崩れて0-3で敗れたものの、ブルペンでは昨年までと同様に貴重な存在となっている。
指揮官も上原に頼りすぎていることを認める?
18日(同19日)のブルージェイズ戦では、上原が1安打3四死球4失点と苦しみ、1イニングもたずに降板。その前まで7試合連続無失点と好投を続けていたベテラン右腕だが、開幕12試合でこれが実に8試合目の登板と負担がかかっていたことは明らかだった。
らしくない登板に、地元紙「ボストン・グローブ」は「コウジ・ウエハラは仕事量に苦しんでいる?」と題した特集記事を掲載。41歳に頼りすぎている現状を指摘した。さらに、同紙でレッドソックス番を務めるピート・エイブラハム記者は、ジョン・ファレル監督の発言について自身のツイッターで「ファレルは、コウジ・ウエハラに頼りすぎていたことを認め、2、3日の休みを与えたいと考えている」と伝えていた。
上原は衰えを見せていないとはいえ、登板過多となればパフォーマンスが落ちてきても不思議ではない。強固なブルペンを維持し続けるためには、確かな実績を誇る田澤の起用法が鍵となりそうだ。