ビヨンセテイラー・スウィフトなど、憧れのセレブたちが自身の影響力を使って、この世界を少しでも良くしようとチャリティや社会活動のために貢献する姿は、実に頼もしくあり、ファンとしても誇りに思える瞬間である。

近年、若い世代の女性セレブたちがフェミニズムのために立ち上がるケースが増えている。そこで世の中に蔓延る、見えない男女の壁、不平等に対して一石を投じたパワーガールズたちの名言を一気にプレイバック! 今まで自分では言葉にできなかったけれど“あるある!”と感じていたことがいっぱいあるはず!

テイラー・スウィフト

テイラーは音楽業界における男女への“ダブルスタンダード”について声をあげ続けている。エド・シーランやブルーノ・マーズがラブソングや別れの歌を書いても誰も話題にしないのに、テイラーが同じことをすると「誰についての曲なのか!?」と世間に取り沙汰されてしまうのだ。「これってとても差別的だと思う。エド・シーランやブルーノ・マーズが過去や今の恋人、ラブライフについて曲をかいても誰も何も言わないし、誰も彼らを非難しないわ」。女性だからといって、テイラーの音楽的才能と彼女のプライベートをおもしろおかしく結びつけるなんて、アンフェア。


マイリー・サイラス

過激な行動や発言に批判的な意見を述べる人が多いマイリーは、アンチに対してこのように反撃。「この社会はセクシズムやエイジズム(年齢差別)に満ちているわ。ケンドリック・ラマーがLSDについて歌っても世間はクールだと喜ぶけれど、私が歌うとドラッギーな売春婦だとバッシングされる」と、女性に押し付けられるイメージや役割について疑問を投じる。少々、表現が刺激的ではあるが、自分を正直に表現するマイリーこそ、現代のフェミニストといえる。


 

ビヨンセ

男の子が学校などで積極的な行動や発言に出ると“リーダー”としてポジティブに捉えられるのに対し、女の子が同じことをすると“Bossy(威張りや、仕切りや)”とネガティブに呼ばれることが多い。#BanBossy(Bossy禁止)は、そんな子供の世界にもはびこる性差別を撲滅しようとするSNSキャンペーンだ。#BanBossyでのビヨンセが送ったシンプルなメッセージは、世の女性を励ますものだった。「私はBossyではなく、私がBossなの」。まさにそれ、私たち女性が言いたいこと!


ジェニファー・ローレンス

映画会社「ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント」のメールがハッキングされ、俳優へのギャラが世間にリークされた事件に激怒したのがジェニファー・ローレンス。映画『アメリカン・ハッスル』で自身のギャラとインセンティブの設定が共演の男性俳優たちよりも低かったことが発覚したからだ。この時、すでにアカデミー賞やゴールデングローブ賞など、数々の賞にノミネートされて他の男性陣に引けを取らないキャリアを残していたのに、おかしな話だ。反撃に出たジェニファー、これから公開予定の映画『PASSENGER(原題)』では、共演のクリス・プラットの2倍ものギャラ交渉に成功。本人いわく、「同じ量の仕事をするなら同じギャラと条件をもらうのは当然」。彼女のように素晴らしい結果を残せる人は、同額と言わず、さらに多くもらえるべき!


リアーナ

独特の世界観で浮世離れしているように見えるリアーナも、セクシズムにはかなり嫌気が差しているよう。レッドカーペットに颯爽と現れたリアーナに、あるリポーターが「理想の男性に求める条件は?」と聞いたときの彼女の回答と言ったら痛烈! 「そもそも私は、男性を求めていないので」。シングルの女性が、いつだって王子様を探していると思ったら大間違い!


■ニッキー・ミナージュ

ニッキーも近年のフェミニズムにおいて欠かせない存在だ。彼女の曲は、どれも女性の強さを歌い、励ましのメッセージで溢れている。またインタビューの受け答えも常に女性の背中を後押しすることがテーマの中心になっていて、難しい問題やセンシティブな議論にも正面からぶつかっていく。「セクシーでいることを弱い女性、媚びている女性として捉える人が多い。はたまたセクシーな女性は頭が悪そうと思われがちだけど、女性は自分自身のためにセクシーな格好をするの。別に男とセックスをしたいわけではない。セクシーな装いをすることによって気分があがるし強い女性になれるのよ」。


■エマ・ワトソン

男女平等社会を訴えたあの有名な国連でのスピーチの後、とあるウェブサイトから「ヌード写真を流出してやる」と何度も脅されていたそう。流出されるようなエマのヌード写真は実際に存在しないのだが、エマの社会的活動を邪魔しようとする明らかな目的に怒り心頭。「私の活動の足をひっぱろうとした彼らの行為は、逆効果だったわ」。


■アリアナ・グランデ

アリアナ・グランデがビッグ・ショーンと別れたときのメディアの対応は、まさにセクシズム! ビッグ・ショーンに対してはそうでもなかったのに、メディアは彼女を話題に上げるたびに元カレや恋人の名前をくっつけて報道したのだ。才能豊かなアリアナが男性の副産物みたいに扱われるなんてひどい話! そんなアリアナの痛快の反撃はコレ。「だれだれの元カノ、だれだれの彼女、と呼ばれるのにはうんざり。私は過去、現在、未来においても男の所有物ではないの。私は私だけのモノ。みんなだって、そうなんだからね」と世界中の女性にエールを贈った。


■エマ・ストーン

ハリウッドでの男女不平等に果敢にチャレンジするエマ・ストーン。性差別的なコメントをうけても全く怯まないところは賞賛に値する。エマとボーイフレンドのアンドリュー・ガーフィールドが一緒にインタビューを受けたときのことをこう振り返る。「私には“ファッションの参考にしている人は?” “バッグに必ず入れているものは?” などの作品とは無関係のくだらない質問をするのに、アンドリューにはもっと思慮深い質問をするの。彼が男で私が女だから?」。メディアの皆さん、エマにちゃんと質問して!


■ズーイー・デシャネル

ズーイーはガーリィなファッションのイメージのせいで、フェミニストとして認識されないところが腑に落ちないそうだ。「取り立てて女っぽくしようと意識していないの。私は私らしくいるだけ。ガーリィなファッションを好みながらフェミニストになれないとか、ガーリィな子は社会的に成功してはいけないなんていう価値観はアホらしいわ。私は強い女性でありながら、丸襟の可愛いドレスも着たいの。文句ある?」自分を貫くその姿勢は、見事なフェミニストだ!


■デミ・ロヴァート

過去の実体験を交えてメンタルヘルス、ドラッグ、いじめ、摂食障害などの社会問題を切り出してきたデミ。歯に衣着せぬ彼女の手にかかれば、セクシズムについてもメッタ斬りだ。テイラー・スウィフトが新曲を出すたびに「誰のことを歌っているのか!?」と騒ぎ立てるメディアに対し、「男性アーティストになら“なぜ元カノについて歌っているんだ?”なんて、いちいち聞かないでしょうに」と皮肉っている。「女をナメてる男たちはクソを喰らったらいいわ」と放送禁止ワードも織り交ぜながら言い放つ。シンプルでパーフェクトなストレートパンチ!


出典:TEEN VOGUE

TRANSLATION: YOKO IZUMI