かつて忌野清志郎が率いた、“2・3’s(ニーサンズ)”というロックバンド、知っている(または覚えている)だろうか。

1991年、ジョニー・サンダースの追悼ライブ(川崎クラブチッタ)のために結成されたバンドで、92年に“忌野清志郎&2・3’s”としてアルバム「GO GO 2・3’s」(画像・下)をリリース。前年のRCサクセション解散と前後して、ソロやユニット活動など、めまぐるしくかつ勢力的に活動していた時期に結成されたバンドだった。



忌野清志郎が、当時RCのローディーでベースを弾いたことのなかった中曽根章友(B)を誘い、そこに大島賢治(Dr)、山川のりを(G)という、若い顔ぶれが加わっていった。93年にはロンドンでレコーディングされたアルバム「Music From Power House」をリリースし、翌94年に突然活動終了。

さて、いま。
清志郎はいないが、その伝説のバンド、ザ・ニーサンズ(2・3’s)は、2013年に再結成され、ライブ活動を続けている。



現在リードヴォーカルを担当するのは主に山川。ときに「2・3’s」として、ときに、山川・大島のふたりでの活動「にぶんのいち2・3’s」として。

現在、全国のライブハウスを巡り活動するそんな2・3’sが、2016年の1月10日に、東京・渋谷の「Last Waltz by shiosai」で、ライブイベントを行う。
題して、「新年会だよ!ニーサンズ2016」。

イベントの仕掛人は、RCサクセションのアルバム『ティアーズ・オブ・クラウン』のジャケットや、RCのツアーグッズのイラストなどを手がけた、イラストレーターのアサミカヨコ。冒頭の画像の、今回のイベントのネットフライヤーも、アサミの手による。

アサミカヨコ企画のイベントは今回で4回目。2・3’sの活動が、地方のライブ中心だったことが、イベントを開催するきっかけになったという。

「2・3’sが復活してるのに、関西でばかりで、東京でライブをやってなかったんですよ。だから、東京でも見たいなぁ、やってほしいなぁ、ということで、だったら自分で企画しちゃえ! というのが始まりだったんですよね」(アサミ)



今回のライブでは、かつてRCや清志郎のライブやレコーディングにホーンセクションとして参加していた片山広明が、サックス奏者として参加。
さらに、“新年会”ということで、ライブを見ながら料理も楽しむことができたり、福引抽選会があったりする。ちなみに当日の料理は、元RCのマネージャーで、『あの頃、忌野清志郎と 〜ボスと私の40年』(宝島社)の著者でもある、片岡たまきが担当する。
「いま、どんな料理を出すか、知恵を絞り中みたいです」(アサミ)

この日の出演者や主宰者たちは、このようにいろんなかたちで清志郎に携わってきた“キヨシローファミリー”が中心。さらにゲストにはホフディランのワタナベイビーや、TURTLE ISLANDの永山愛樹、高橋Rock Me Baby、山崎彩音など、清志郎をリスペクトしてやまない顔ぶれがズラリ。

「キヨシローがいなくなって、野音や武道館、ライブが終わった後に、楽屋とかで『オー! 久しぶり〜! よかったね〜!』とか集まって盛り上がることもなくなっちゃったじゃないですか。キヨシローのファンもそう。だから、同じ感動を味わったアーチスト、関係者、ファンで、またそういう場が欲しいなとも思ったんですよね」(アサミ)

当日は、当時の曲を歌う2・3’s、そしてRCや清志郎のカバーも。



「2・3’sにはいい曲がけっこうあったのに、僕らがやらないと忘れられていってしまう。それはもったいないんじゃないか……と。がんばりま〜す!」(中曽根章友)

「お屠蘇気分で、GO! GO!! 2・3’s!!」(大島賢治)

「お近くの皆様、会いに来てアイニージュ〜!」(山川のりを)

2016年も、「みんな、愛し合ってるか〜〜い!」
(太田サトル)

※「眠らせないTonight」番外編
新年会だよ!ニーサンズ2016
2016年1月10日(日) 開場17:00 開演 17:30
Last Waltz by shiosai/東京都渋谷区渋谷2-12-13 八千代ビルB1F
TEL&FAX 03-6427-4651
全席自由 予約¥4,000 当日¥4,500(税込み ドリンク別)

●画像(2枚目)GO GO 2・3’S