富山県射水市には、富山のカレー好きなら誰もが知っているというパキスタンカレー店、「カシミール」があります。
このお店は元々、中古車を販売していたパキスタン人が同じ敷地内でカレー店を始めたもので、当初想定していた客層は同じ国の人達だったのでしょう。なぜそんなことがわかるのか。

このお店を見ていただければご理解いただけるかと思います。



工事現場事務所ではありませんよ。

見た目もアレですが、まずこのお店、お店までたどり着く難易度が尋常ではありません。

お店の看板が見づらいこと、この辺には中古車販売の似たようなプレハブの建物がいくつもあること、国道8号線に面していてスピードを出すということもあり、入り口が非常にわかりづらくうっかり通りすぎてしまったことが一度や二度ではありません。


ではお店に入ってみましょう。


どこか不思議な光景ですね。

すぐにお店の人がやってきて、「チキン? マトン?」と聞かれました。

このお店のランチタイムはメニューがありません。チキンカレーかマトンカレーかの二択なのです。

カレーを選ぶと今度は、「カレーはふつう? ちょっと辛い? すごく辛い?」とお好みの辛さを聞かれます。そして次に「チャイ? マンゴージュース?」と聞かれるので、飲みたいものを言えばオーダーは完了です。

すると、割とすぐに最初のお皿が出てきます。



サラダ、チキンティッカ、ビリヤニです。

チキンティッカは実にスパイスが香ばしくて、食べていくごとに食欲がわきます。
う〜ん、もう一個食べたい……めっちゃビールが飲みたくなります。

そしてビリヤニとは何かというと、スパイスやお肉で炊き込んだご飯のことで、インドやパキスタンで幅広く食べられている国民食です。

ビリヤニはこのまま食べてもいいし、カレーにつけて食べても美味しいのですが、少食の人はこのお皿だけでお腹いっぱいになる危険性がありますので、ペース配分には注意が必要です。そしてマンゴージュースが出てきました。

十数年前、私が初めてこのお店に来たときの話ですが、当時はまだお店で日本人を見かけることはあまりなく、お客さんは外国人ばかりでした。
何の情報もないままやってきたので、カレーしか頼んでないのに頼んでいないものが次々と出てくるので、会計が恐ろしいことになるのではないかとビクビクしながら食べていた思い出があります。


さあ、出てきました!マトンカレーです。

どろっとしたカレーで、お肉がごっろごろに入ってるんですよ。


そしてこのナン!!

この写真は二人前なので一人二枚ですが、ハッキリ言って、無茶苦茶ボリュームがあります。
ナンは密かに食べ放題なのですが、成人男子でも二枚でもかなりきついです。

昼に食べたのに、夜になっても全然お腹が空かないなんてことがありますので、食べきれないと判断したらお店の人に言えば持ち帰りにできますよ。


うん、うまい〜!!

スパイシーですが決して派手さはなく、実に味わい深いカレーです。
毎日で食べても飽きない味ってこういうのかなぁと思いますね。


マトン肉です。

とっても分厚いお肉ですが、ほろほろっとしていてすっごく柔らかいんです。
クセ少ないほうだと思いますが、それでもマトン独特のクセが苦手だという人にはチキンもありますので。

いやもう、本当にお腹も満足感もいっぱいです。

そしてお会計は、1000円ポッキリでした。

人気店になっても、初めて来た時からなんら変わりのないこのクオリティに脱帽です!
(あるのん)