高校時代、手塚治虫の『火の鳥』を学校へ持ち込み授業中にこっそり読んでたら、見つかって没収されたことがあります。その後は、もちろん職員室で説教を食らってしまう。
数学の教師が「手塚治虫なんか読んでんじゃねえ!」と吐き捨てた時でした。その隣にいる美術教師がすくっと立ち上がり、「手塚治虫は天才です」と鬼の形相に。いまだ、あの場面は忘れられません。
何が言いたいかというと、手塚治虫の画力・デザイン力は凄いということ。美術教師だって、そりゃもう虜です。

そんな手塚先生が生み出したキャラクターが、いよいよフェイスパックになりました! 『歌舞伎フェイスパック』や『JOJOフェイスパック』でおなじみ「一心堂本舗」)が、11月3日より『手塚治虫ワールド フェイスパック』を発売しているのです。


ちなみに、11月3日は「漫画の日」だったそう。"漫画の神様"と称される手塚先生にとって、これ以上のタイミングはないはず!
「当社では"日本の文化"を紹介できる商品作りを積極的に行っており、日本のサブカルチャーである漫画・アニメを世界へ紹介する意味で今までも『ジョジョの奇妙な冒険』や『進撃の巨人』などをフェイスパック化してきました。もちろん、それらの原点となる手塚治虫先生を紹介しないわけにはいかないでしょう!」(同社代表取締役・戸村さん)

しかし、それは大変な作業です。何しろ、手塚先生にはたくさんの名作を生み出しているのだから。果たして、どの漫画をモチーフにしたらいいのか……。
「まず、国内外でも幅広い人気を誇る代表作である『鉄腕アトム』を選ばないわけにはいきません。医療漫画の草分け的な存在で、海外にもコアなファンが存在する『ブラック・ジャック』も外せませんでした」(戸村さん)
日本で最初のテレビアニメシリーズであるアトムと、"医療漫画の先駆け"であるブラック・ジャック。どちらも、海外認知が高い代表作です。
「国内の手塚ファンはもちろん、海外の方々にも手に取っていただきたいフェイスパックです!」(戸村さん)

それにしても今回、明らかにハードルは高いです。モチーフが漫画で、それをフェイスパックに転化させる。いわゆるイラストをイラスト化するみたいな仕事。その出来上がりに対して向けられる、漫画業界からのチェックは厳しそうな気がしますが……。以下が、漫画業界からのコメントです。
「一心堂本舗様が製作した『歌舞伎フェイスパック』の存在は、以前より知っておりました。『いつか、手塚作品でもお取組みさせていただきたい!』と考えていたところだったので、お声掛けいただき非常に驚きました。今回はデザイン監修を担当したのですが、非常に楽しいデザインとアイデアにワクワクニヤニヤしながら進行させていただくことができました。日本のみならず海外からのお客様にも、フェイスパックを通じて日本のキャラクター文化を楽しんでいただければ良いなと感じています」(手塚プロダクション・担当者より)

聞きました!? 手塚プロも手放しに絶賛! ということは、そのクオリティは推して知るべしです。

そんな『手塚治虫ワールド フェイスパック』の価格は、各900円(税込)/2枚入り。東急ハンズ全店、羽田空港、通信販売等で購入することができます。

正真正銘"正義の味方"であるアトムと、ある意味"アンチ・ヒーロー"とも呼べるブラック・ジャックがモチーフに選ばれた今回。そのチョイスに、手塚先生の奥深さが表れている気がします。
両者ともに、その強さは美しいほど。なるほど、この2作品はフェイスパックに打ってつけだったでしょうか!?
(寺西ジャジューカ)