寒くなってきましたねぇ。言うなれば、人肌恋しい季節が訪れてしまったわけです。独身でパートナーがいない男女にとっては、つらすぎるシーズン。

ここで、過去のコネタを振り返りましょう。昨年12月、アイデアグッズブランド「BIBI LAB(ビビラボ)」より発売された人型抱きまくら『綿嫁』&『綿旦那』が、寂しき我々に打って付けでした。


この抱きまくらを"嫁"もしくは"旦那"と設定し、共に生活する。さすれば、自ずと「ぼっち」の心境とはオサラバしてしまうでしょう。

そんな人型抱きまくらの上位モデルが、先月より発売されています。その名は、『日本綿嫁(にほんわたよめ)』。


価格は、なんと4万円(税別)です。
しかし、この価格は致し方ない。高くない。だって、すべて枕職人の手で一つ一つ丁寧に作られたハンドメイドなのだから。


高密度の綿をウレタンの膜で包む独自製法で、ヒトの皮下脂肪を想像させる弾力性を再現しています。日本の手芸技術を活かした高度な仕様によって、ヒトの"ぷにっ"とした触り心地(皮下脂肪のプニプニ感)と、抱きまくらの"ふかっ"とした抱き心地を両立させたのです。その上、「すべすべの素肌感」も持ち合わせているとのこと。


「綿の周囲に均等に張り巡らせたウレタンクッションは、日本工場ならではの技術。ヒトの筋肉や皮下脂肪を思わせる弾力性の秘密です」(担当者の川瀬ハヤトさん)

それにしても、熱い。今回の上位モデルが製作された経緯について、引き続き語っていただいています。
「前作を発売した直後、『アニメキャラの衣装を着せて楽しんでいる』という狙い通りの反響もあれば、『亡くなった家族に見立てて寂しさを紛らせている』『心を病んでいる自分だが、これを抱きしめている間は落ち着いていられる』など考えさせられる声も寄せられました。上位モデルの発売は待望されていると直感した瞬間でした」(川瀬さん)
なるほど。人型抱きまくらがブラッシュアップされるのは、道理なんですね……!
「前回の『綿嫁』『綿旦那』で、クッションの反発を考慮しながら人間のシルエットをつくるというのは非常に困難な作業であるということを痛感しました。前作では製作に海外の工場を使ったのですが、"人っぽい形"を表現するので精一杯で、本格派のユーザーを満足させるには至りませんでした。ハイクオリティの人型抱きまくらを実現するには、日本人職人の力が不可欠なのです」(川瀬さん)

そんなこんなで完成した『日本綿嫁』の使用法について。もう、リビドーを爆発させてください。愛する二次嫁の公式コスチューム(アニメキャラのライセンス衣装)を着せ、愛し合いながら生活するしかないでしょう。






従来の「抱きまくら」+「カバー」では不可能だった「同じ次元に嫁がいる」ことの優越感に浸るべき!
「日本綿嫁も公式コスも決して安価ではなく、流通量が多いとは言えません。それゆえに、この価値観に共感できる同志のみ購入してください」(川瀬さん)

この嫁に衣装を着せたら、臨場感は倍増します。しかも今バージョンでは、布の筒に綿を詰めた背骨も製作されているらしい。結果、首がしっかりと座るんです。


要するに、椅子に座らせたり抱きしめたりした際は首がダラリとしません。より人の動作・シルエットに近いリアル感が生まれるのです。
「試作品のチェックをするため、協力企業を訪れた時のことでした。会議室の椅子に服を着せた試作品を座らせていたら、なんと先方のスタッフが気付かないまま『日本綿嫁』にお茶を出したのです」(川瀬さん)


それだけではない。ついには、SNSの画像認識アルゴリズムが"人間の裸体"と誤認するほどのクオリティに到達したそう。この人型抱きまくら画像をアップするとSNSが「不適切な画像」と判断し、警告メッセージを表示してしまうというのです。
「『日本綿嫁』製作におけるスローガンは、『機械を騙せ!』でした。本物のヒトに近いカラーとシルエットに近づけるべく数十体の試作品が作られています」(川瀬さん)




素晴らしいですね。でも、一つだけ気になることが。前回は男性用『綿嫁』と共に、女性用の『綿旦那』も発売されていたっけ。今回、女性向け人型抱きまくらは発売されないんでしょうか……?
「今回は、男性向けのみに絞りました。筋肉の質感は表現の難易度が高く、嫁と同時開発するには無理があったんです。代わりに嫁の体型を2タイプ展開することで、より幅広い男性のニーズに応える方針をとっています」(川瀬さん)
今回は「姉」(158cm/Cカップ)と「妹」(140cm/Aカップ)の2タイプがラインナップされているので、姉妹それぞれのサイズを確認しつつ公式コスを購入していただき、男性に楽しんでいただきたいですね。



……もしかして女性陣、ガッカリしてしまいましたか? 安心してください。望みは、まだあります。
「ツイッター上で『旦那版もぜひ!』との声をいくつかいただきましたので、前向きに検討しているところです」(川瀬さん)
ぶっちゃけ、保証はできない。でも、検討はしてくれてるらしい。『綿旦那』の上位モデル誕生、期待してもいいのではないでしょうか!?

でも、安心しましたよ。品質にこだわるとしたら、行き着くところはやはり「メイド・イン・ジャパン」なんですね!
(寺西ジャジューカ)