【米国はこう見ている】Rソックス時代に松坂大輔が成し遂げた“偉業” トップ3位入りした記録とは
松坂は「ロードウォーリアーズ」だった!?
ア・リーグのサイ・ヤング賞最有力候補とされるアストロズのダラス・カイケル投手は今季、20勝8敗、防御率2.48という圧巻のピッチングでチームのプレーオフ進出に貢献した。本拠地15勝無敗という圧倒的な成績でメジャー記録を更新したが、このことで松坂大輔投手(現ソフトバンク)がレッドソックス時代に達成したある“偉業”が地元メディアにクローズアップされている。地元紙「ボストン・グローブ」が「ホーム・クッキング」との小見出しで報じている。
記事では、今季のカイケルが本拠地ミニッツ・メード・パークで18試合に先発し、15勝無敗という圧巻の記録を樹立したことを「歴史的な優秀さ」と評価。これは1914年以降、メジャーリーグの本拠地記録として最高の成績だったという。
さらに、1970年以降、本拠地と敵地でそれぞれ最高の成績を残したピッチャーを紹介。「ロード・ウォーリアーズ」という敵地無敗ランキングで、かつて「Dice-K」と呼ばれ、2007年のワールドシリーズ優勝翌年にレッドソックスで18勝3敗と好成績を残した松坂がランクインしている。
「ロードウォーリアーズ」の1位は1995年のグレッグ・マダックス投手(ブレーブス)。昨年、資格取得1年目で米国野球殿堂入りを果たした名投手は、ロードで13勝無敗をマーク。防御率1.12という凄まじい成績を誇った。このシーズンの通算成績は19勝2敗、防御率1.63。敵地での成績が際立ち、サイ・ヤング賞、最優秀防御率、最多勝に輝いた。
敵地で圧倒的な強さを見せた08年の松坂
2位は1994年のジミー・キー投手(ヤンキース)。ロードでは10勝無敗、防御率2.57となっている。シーズン通算では17勝4敗で最多勝を受賞。防御率は3.27だった。ブルージェイズとヤンキースでワールドシリーズ優勝を2度経験している名投手だ。
そして、3位に松坂が登場する。2008年シーズンの松坂は敵地で9勝0敗という圧倒的な強さを見せた。防御率も2.37と優秀な成績。シーズン通算でも18勝3敗、防御率2.90と活躍し、サイ・ヤング賞投票4位、防御率3位、勝利数4位、勝率2位(8割5分7厘)の大活躍。「平成の怪物」がメジャーで過ごした8年間でも最も鮮烈な輝きを放ったシーズンだった。
松坂に続く4位は1994年のケニー・ロジャース投手(カブス)。「ギャンブラー」の異名をとった左腕は敵地で8勝0敗、防御率2.79と強さを誇った。シーズンでは9勝7敗、防御率3.21に終わっており、ロードで白星を稼ぎまくった。
メジャーの最近45年でトップ3に入るロードでの強さを見せていた松坂。ソフトバンクで故障からの再起を目指す男は来季、かつての輝きをマウンドで放つことができるだろうか。