【米国はこう見ている】名門の逆襲に必要不可欠 上原浩治が41歳で迎える来季の起用法は?
レッドソックスで最も素晴らしいリリーバー、来季起用法には2つの選択肢
米スポーツ情報サイトの「SBネーション」がレッドソックスの上原浩治投手の来シーズンの起用法について伝えている。
今シーズン地区最下位に低迷したレッドソックスの不安要素であるブルペン陣の再編は、タイガースからレッドソックスの野球運営部門社長に転身した、デーブ・ドンブロスキー氏にとって大きなミッションとなっている。
上原は8月7日のタイガース戦で右手首に打球を受けて骨折。残りのシーズンを棒に振った。それでも記事では、離脱する前までに残した防御率2.23、47奪三振、わずか9四球という好成績を改めて紹介。上原が現状のレッドソックスにおいて最も素晴らしいリリーバーであるとの認識を示している
その一方で、来季41歳になる上原が過去に肘を痛めるなど不安要素が存在していることにも言及。加齢ともに故障のリスクが再燃することにも触れ、来季の状態の見極めの重要性を伝えている。
その上で、名門球団の再建を担うドンブロスキー氏には、上原を再びクローザーとして起用する、もしくは補強をして上原をセットアップとして再配置する2つの選択肢があると指摘している。
チームの補強次第では配置転換の可能性も?
クローザー・上原を来季も継続するメリットとして、補強や有望株選手のトレードを通じて中継ぎ投手の獲得に専念できることを挙げつつ、仮に上原が故障などで離脱した際にチームに大きな“穴”が生じる危険性を指摘。また、今季終盤、上原の離脱時にクローザーに抜擢された田澤純一が不調に苦しんだ点を挙げ、今オフのFA市場でタイラー・クリッパードやホアキム・ソリアといった実績十分な選手の補強の可能性を伝えている。
一方で、上原をクローザーから外す場合は日本人右腕に匹敵する投手を獲得することは決して容易ではないとしながらも、上原自身は性格的に配置転換でパフォーマンスが落ちるタイプではないとしている。
今オフにトレードが噂されているアロルディス・チャップマンやクレイグ・キンブレルといった「大物豪腕クローザー」をトレードで獲得する可能性もあわせて指摘。先発投手をFA市場で補強できれば、チーム内の若手有望株とのトレードでどちらかの投手の獲得に注力することが可能になり、獲得が実現すれば上原、田澤らブルペン陣とあわせてゲーム終盤の大きな力になるとしている。
ドンブロスキー氏がブルペン陣の方針に関して決断を下すためには、上原が来季担う役割をはっきりとさせることが大前提だと記事は結んでいる。中継ぎと抑え、そのどちらでもメジャー屈指の評価を集め、2013年のワールドシリーズ制覇の原動力となった上原。逆襲に意気込む名門球団にとって、来季もその肩に大きな期待がかけられていることは明白だ。