NBCスポーツは珍プレーの要点を幾つかに分けて紹介(画像はサイトのスクリーンショットです)

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「このファンはどうしてもファウルボールが欲しかった」?

 ドジャースのエイドリアン・ゴンザレス内野手からファウルボールを“強奪”しようとしたファンが、全米で大きな話題となっている。

 “事件”はロサンゼルスで行われた14日(日本時間15日)のドジャース−ロッキーズ戦で起こった。1−1の同点で迎えた5回。無死一塁の場面で、ロッキーズのマーフィーがドジャースのエース左腕カーショーの直球をスイングすると、高く上がったフライが一塁ファウルスタンドに飛んだ。

 一塁手のゴンザレスがこの打球を追いかけ、スタンドに身を乗り出してキャッチしようとすると、客席最前列にいたファンも立ち上がって落下地点に向かった。ゴンザレスはボールを見事に捕球。しかし、ファンは一瞬遅れて両手でゴンザレスのグラブごとボールを掴み、抱え込むようにした。

 レッドソックスの帽子をかぶったファンはゴンザレスの腕を引っ張り、グラブごと必死にボールをもぎ取ろうとしたが、後ろにいた別のファンから肩を叩かれると、我に返ったのか、両手をグラブから離して「何もしません」とばかりに真上に掲げた。

全米の各メディアが紹介、「周囲のファンは明らかに彼にうんざりしていた」

 審判が捕球を確認し、アウトを宣告すると、ドジャースタジアムは大歓声に包まれた。一方、周囲が騒然とする中で一緒に観戦に来ていた女性の横の席に戻ったファンは、後方のスタンドに向かって脱帽して応えていた。

 このシーンを全米の各メディアは大きく取り上げ、ESPNは「このファンはどうしてもファウルボールが欲しかった」とのタイトルで動画を紹介。「彼はドジャースの一塁手ゴンザレスと小競り合いをした。最後にゴンザレスが勝った」と説明を付け加えた。

 また、NBCスポーツも動画付きで記事を掲載し、この場面の要点を幾つかに分けて紹介。その中の1つで「彼のガールフレンドはとても恥ずかしそうな表情を浮かべ、周囲のファンは明らかに彼にうんざりしていた」と伝えている。

 メジャーリーガーも真っ青の打球への強烈な執念を見せたファンは、一躍、全米で有名人となったようだ。