カスタム自由な焼酎ハイボールで酷暑を乗り切れ

写真拡大 (全3枚)


この夏は暑かった。
ニュースから聞こえるのは連日、猛暑や酷暑の話題ばかり。これで終わりというわけもなく、今後の残暑も厳しい予感だ。

こう暑いと、仕事帰りにはビールやウイスキーのハイボールが美味しい。しかし、ちょっとそのあたりに飽きて来た人は、“焼酎×ハイボール”なんていかがだろうか。

戦後間もなく生まれた焼酎ハイボール


そもそも焼酎ハイボールの歴史は古く、戦後間もない昭和20年頃に焼酎ハイボールは産声をあげた。当時の焼酎は雑味が多く飲みにくいものだったそうだ。そこで焼酎に味を付け、それを炭酸で割って氷をたっぷり入れて提供。少しでも美味しく飲めるように……と、各店舗が味付けの配合を考案し、様々な焼酎ハイボールが誕生した。
それが焼酎ハイボール、略して“チューハイ”と呼ばれるようになった。と、酒造メーカーの宝酒造さんはいう。

焼酎ハイボールにおすすめの割り方は


宝酒造さんは創業以来100年以上、焼酎に向かい合ってきたメーカーさんだ。焼酎ハイボールと共にあったといって過言ではない。
そんな宝酒造さんに焼酎ハイボールにおすすめの度数を伺ってみたところ、
「まずはスタンダードな25度の焼酎。焼酎の風味をしっかり楽しみたければ35度でも。宝焼酎など、雑味や癖の無い甲類焼酎が焼酎ハイボールにはおすすめです」
とのこと。

割る分量は、「1(焼酎):2〜3(割り材)。アルコール度数にもよりますが、大体7〜8%をおすすめします」
ビールよりちょっとだけ高アルコールというのが決め手。さらに炭酸も強めの方がより爽快感を味わえる。

割り材はお好みで。甘いジュースはもちろん、焼酎に相性抜群な柑橘類のエキス、それに紅茶、コーヒーと、それこそ何でもあり。

昔ながらの居酒屋で飲める「下町ハイボール」



自宅飲みだけではない。昔ながらの居酒屋へ行けば、いまだに独自のエキスや配合を守って作られる焼酎ハイボールを味わえる。なかでも、「下町ハイボール」と呼ばれ親しまれる飲み方は有名。
これは秘伝のシロップ「天羽の梅」に焼酎、そして高炭酸で割るというやり方。そこで、その秘伝に少しでも近づけるか? と、梅酒に焼酎、炭酸の組み合わせを作ってみたところ、甘い冷え冷え高アルコールでなかなか危険な物体が出来上がってしまった。


焼酎ハイボールは元々の焼酎の味がシンプルなので、味を付けたり濃くしたり薄くしたり、自由な発想で色々生み出せるのも楽しみの一つ。
「お好みの割り材でお酒を割る。焼酎だからこそできる、自分でカスタマイズする楽しさも知っていただければ幸いです」と、宝酒造さん。
割り材を様々に変えて独自の味を生み出せるのが、ウイスキーハイボールとの違いだ。

まだまだ暑い酷暑日本。冷蔵庫で焼酎も炭酸もしっかり冷やして、たっぷりの氷にきりっと冷えた焼酎×炭酸×割り材ならきっと暑さも吹き飛ばしてくれるはず。
けしてお洒落ではないが、どこか懐かしい心の故郷のような焼酎ハイボール。たまにはこんなお酒で暑気払いしてみては。
(のなかなおみ)