【米国はこう見ている】MLBで感動呼ぶ“珍事” トレード決定報道→ファン拍手→試合中に涙→破談
メッツ生え抜きのフローレス、一旦はトレード決定との報道も…
メッツのウィルマー・フローレス内野手が、29日(日本時間30日)のパドレス戦の最中にブルワーズへのトレードが決定したと報じられた。16歳から過ごした愛着深いチームからの離別に試合中に涙を流したが、最終的にトレードは破談に。それでも、フローレスのチーム愛がファンの感動を呼んでいる。
米テレビ局「CBSスポーツ」は、このニュースを「フローレスは試合にとどまり、泣きながらプレーしたが、結局トレードは実現しなかった」と報じた。
2−7で迎えた7回1死、フローレスが打席に立つと、本拠地シティ・フィールドではスタンディングオベーションが起きた。全米のメディアが、ブルワーズのカルロス・ゴメス外野手獲得のためにザック・ウィーラー投手とフローレスがトレードに出されると試合中に報じたからだ。
23歳のベネズエラ出身のフローレスは、16歳だった2007年8月6日にメッツと契約した生え抜き選手。期待の若手の離別を、ニューヨークのファンも惜しむ様子だった。
地元テレビ局「SNY」の実況も「ほとんどのファンが、ウィルマーがトレードに出されることを知っています。最近はソーシャル・メディアが発達していますから。全員が分かっています。ウィルマーはまだ試合に出ています。温かい雰囲気で、いい餞(はなむけ)になります」と打席に立つ背番号4についてコメントしていた。
フローレスは試合中に涙、結局破談も「メッツ史上最高かつ最も愛される遊撃手に」
この打席は遊ゴロに終わったが、ファンはベンチに戻るフローレスに再びスタンディングオベーション。メッツとの離別を悲しむフローレスは、ダグアウトの奥へと消えた。
そして、8回表にショートのポジションにつくと、フローレスは涙を流していた。その様子は中継で映し出され、CBSスポーツはトレード決定後も試合で起用し続けるメッツを批判。テレビ局の公式ツイッターで「ウィルマー・フローレスは泣いていた。彼はトレードされることを知っている。だが、彼を交代させない。残酷だ」とレポートした。
しかし、このトレードは破算に終わったと、サンディ・アルダーソンGMは試合後に明かしたという。スタジアム中の観衆が知っていたにもかかわらず、トレードについて聞いていなかったと主張するテリー・コリンズ監督が「でたらめ(な情報)が世の中に多すぎる。あまりにも多い」と話していたことにも、記事では言及している。
涙を流したフローレスの移籍話は最終的に誤報となってしまったが、トレードに組み込まれていたウィーラーが肘靭帯損傷でトミー・ジョン手術からの回復途中のため、投手の健康面の理由でトレードが暗礁に乗り上げた可能性もあると報じられている。
ESPNのアンドリュー・マーチャンド記者は、ツイッターで「すごく奇妙な出来事だが、メッツの奇妙な歴史上ではトップ10には入らないかもしれない」と一連のドラマをレポートしながらも、「ウィルマーはメッツ史上最高かつ最も愛される遊撃手となった」とメッツ愛の強さが共感を呼んだと伝えている。
