3分使うとやけどする? 最新の夏スマホやPCが抱える低温やけどの危険

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今年も「猛暑!」の季節がやってきた。関東地方はまだ梅雨明けしていないが、すでに日本各地は、連日猛暑日の洗礼を受けている。

さらに今年は、スマホでの低温やけどの危険もでてきた。

●夏場のスマホであっさり「低温やけど」?
低温やけどは、その名の通り低温の状態でできるやけど(熱傷)のことである。

熱湯や火でできる「やけど」との違いは、自覚症状がないことだ。
あとになって、赤くなったり、水ぶくれになったりして気づくため、意外と深刻なやけどになる場合が多い。

これまで低温やけどといえば、冬場の携帯カイロや湯たんぽによる事例が多いが、実は夏でも発生する可能性が出てきた。
その原因のひとつが「スマホやパソコン」だ。

特に最近のスマホは高性能化の弊害なのか、とにかく熱くなりやすい。
TwitterなどのSNSでは熱くなりすぎた防水スマホを水で冷ましている写真が投稿されるほどである。

しかし、カイロとは違い、スマホやパソコンは、長時間握ってはいないのに、低温やけどになるのだろうか。

●おおよそ3分〜4分で軽度のやけどになる可能性アリ!
低温やけどというのは、実はかなり低い温度、短い時間でも起きるのだ。

一般的に
・44℃で3時間〜4時間
・50℃で3分〜4分

この程度で、低温やけどになると言われている。

44℃であれば、低温やけどになるまで3〜4時間が必要となる。しかし、これが50℃だと、わずか3〜4分で低温やけどになる。

この50℃という温度、実は、スマホやパソコンはあっさりと超えているのだ。
ためしに、猛暑日に筆者の仕事用パソコンのキーボード(排熱ファンの上あたり)の温度計測したところ、53℃にまで上昇していた。
つまり、普通に文字を入力しているだけでも、もしかしたら低温やけどになる可能性があるかもしれないということだ。

●スマホは寝るときも低温やけどに注意
スマホの場合はどうだろう。
パソコンとは違い排熱用ファンを持っていない上に、気密性の高いスマホは高温になりやすい。
その中で、
・胸ポケットに入れる
・写真や動画の撮影でスマホを固定する
・通話でスマホを持つ
・ゲームする

といった使い方は、低温やけどの危険がある。
特に、薄着となる夏にスマホをポケットに入れて持ち歩くのは危険度が高い。

さらに、睡眠時にスマホをいじっていて、そのまま寝落ちした経験はないだろうか。
もしもゲーム起動しっぱなしや、動画流しっぱなしで、肌に触れていれば、最悪の場合、寝ている間に低温やけどになる可能性もある。

今年の夏スマホは、本体の発熱が大きく、高温になりやすいと言われている。
数分でも発熱したスマホは握らない、持たない、使ったまま寝落ちしない、など注意するべきだ。

もし、皮膚が赤くなる、水ぶくれができたなど、やけど症状がある場合は早急に水で冷やすなどの対処しよう。


布施 繁樹