エース藤川 優の好投!コールドゲームで立教池袋が3回戦進出!

 7月も中旬に差し掛かり、いよいよ夏が感じられる季節となってきた。本日の東京の最高気温は33℃ということで、球児にとっては暑く感じてしまう神宮球場。人工芝の照り返しにも負けず、第一試合都立葛飾商と立教池袋の戦いの火蓋は切って落とされた。

 昨年夏は二回戦、東京実に破れ(試合レポート)、昨秋もブロック一回戦敗退と、悔しい思いを胸に躍進を狙う都立葛飾商。対する立教池袋は今春、スーパールーキー清宮 幸太郎加入前の強打者加藤 雅樹が中心となる早稲田実業に敗戦(試合レポート)。好投手藤原 優を中心に甲子園出場を目指す。

 暗い紫のチームカラーに身を包んだ三塁スタンド立教池袋に対して、鮮やかなオレンジのメガホンを持って応援する一塁側スタンド都立葛飾商が対照的となったこの試合。試合展開は、チームカラーとは反対に立教池袋にとって鮮やかなものとなった。

 序盤は膠着状態が続くも、試合は3回裏に動く。三回裏の立教池袋の攻撃は、8番藤川 優君の中前安打で始まる。続く畑 祐輝君の犠打で一死二塁とチャンスを作ると、一番渡邉 大輔君の打球は難しいバウンドで都立葛飾商二塁手永森 巧馬君を襲う。永森君はうまく打球を捌くも、一塁には間に合わず。一死二、三塁と立教池袋はチャンスを広げる。そして、2番近藤 翼君が打球をライトライン際へ運ぶ適時三塁打を放ち、2得点に成功。立教池袋が2対0とリードを得た。

 立教池袋は5回裏にも、四球から得作ったチャンスでまたしても2番近藤 翼君の適時打、3番高橋 孝太朗君の中越え三塁打で一挙3得点に成功し、5対0とリードを広げる。

 そして迎えた、6回裏の立教池袋の攻撃。先頭6番藤原 優君が中前安打からチャンスを作り、敵失などから3点を加える。8対0、二死一塁の場面で、3番高橋 孝太朗君の打球はセンターの頭上を越える大きな当たりとなり、柵越えとはならないものの、飛距離十分。一塁走者だけでなく、打者高橋君も生還するランニングホームランとなり、勝負あり。6回コールド10対0で立教池袋が都立葛飾商を下した。

 投げては、立教池袋エース藤原 優君が6回1安打完封の好投。力のある直球で相手打者を詰まらせ、打たせて取るピッチングを見せた。

 負けた都立葛飾商は試合後に悔しい表情を見せるが、スタンドからは「ナイスプレー!」などの温かい言葉が飛び交う。選手たちはもちろん、応援するスタンドも一体となって試合を盛り上げる姿が印象的であった。登録選手のほとんどが一、二年生。三年生の奮闘する姿を目に焼き付け、秋以降さらなる飛躍が期待される。

(文=高校野球ドットコム編集部)

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