4日に発表されたスライド式キーボード付きPHS端末「W-ZERO3[es]」(撮影:吉川忠行)

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ウィルコム(東京都港区、八剱洋一郎社長)、シャープ<6753>、マイクロソフト(東京都渋谷区、ダレン・ヒューストン社長)の3社は4日、東京都港区のホテルオークラ東京で開いた新製品発表会で、スライド式キーボード付きPHS端末「W-ZERO3[es]」(WS007SH)を共同開発したと発表した。14日から予約を受け付け、27日に発売する。

 「W-ZERO3[es]」は、2005年12月に発売した「W-ZERO3」の新カテゴリー商品。従来品より幅を3.14mm、高さを4.6mm小さくし、幅56mm×高さ135mm×厚さ21mm、重さ約175gで、ストレートタイプの携帯電話のように使えるサイズになった。スライド式の小さなキーボードに加えてダイヤルキーを搭載し、片手でも両手でも入力できる仕様にした。2.8型VGA高精細モバイルASV液晶(640×480ドット)を搭載しており、ウェブサイトが閲覧できるほか、Excel、Word、PowerPointなどのパソコン用データも細かく表示できる。

 外部機器との接続による拡張性も特徴の1つ。ワンセグチューナーやプリンター、プロジェクターなど開発中の対応機器を接続すれば「外出先にパソコンを持っていく必要がなくなる」(八剱ウィルコム社長)。

 [es]のネーミングは、“extra smart”(ボディのスリムさ)“edit speedily”(2つの入力スタイルで状況に応じた使用が可能)“extended specifications”(拡張性)という、同機開発にあたっての3つのコンセプトの頭文字から取った。また、[es]は心理学用語で自我(本能的な欲求)を意味する言葉で、“本能的に欲しくなるもの”になってほしいという願いを込めた。

 発表会では、米マイクロソフトのビル・ゲイツ会長が、ビデオメッセージで「日本で初めてWindows Mobile搭載の端末を出荷したウィルコムと協業できるのを楽しみにしている」と話し、「W-ZERO3[es]」への期待感を示した。

 価格はオープンだが、ウィルコムの直販サイトでは、新規で2万9800円(年間契約なしの場合は3万3800円)、カード型無線通信モジュール「W-SIM」(ウィルコム・シム)なしで、36,800円を予定している。【了】