【ファンキー通信】パチンコ依存症・・・コレ、れっきとした病気なんです!

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 一昔前、パチンコ屋というと「汚い、うるさい、煙い」三拍子揃った、お世辞にも快適とは言えない環境が一般的だった。しかし、最近ではキレイで落ち着いた内装に、禁煙席や女性専用席などといったものまで登場し、なかなか快適な遊技場に変化している。このような環境の改善やスロットの人気が高まったこともあり、おじさんばかりでなく、若者や女性のなかにもパチンコ屋に通う人が急増している。ところが、この人気ぶりに伴い、ある病気が増えているのをご存じだろうか?

 その病気とは「パチンコ依存症」。「何、それって病気なの?」とお思いの方も多いと思うが、これもれっきとした病気。その症状に自分ではなかなか気付きづらいため、対処が遅れてしまう場合も多いという。早い段階でその病気を自覚するためにも、どんな病気なのか、どうやって治療するのかくらいは知っておきたいところ。

 まずパチンコ依存症とは、一般的にパチンコなどによって経済的、社会的、精神的な不都合を被るにも関わらず、止められない状態のことを指している(東京遊技業協同組合主催・パチンコ、パチスロ依存症を予防するためのホームページより)。症状が進行すると、次第に通常の社会生活にさまざまな支障が出始める。例えば、パチンコがしたくて仕事に集中できない、終始イライラして気持ちが不安定になるなど。症状が重くなってくると、自分で使える金額の範囲に収まらなくなり、借金をしてでもやらずにはいられなくなる。しまいにはヤミ金などに手を出し、社会的、精神的に追い詰められ、刑事事件や自殺にまで追い込まれるというケースも増えている。

 パチンコ依存症の代表的な治療法としては、投薬療法と、グループ療法が挙げられる。まず、依存症者がパチンコを止めようとすると、精神的にも身体的にも不調が表れてくる。不眠がちになり、意欲の減退や、抑うつ感、うつ状態が出現してきた場合には、精神安定剤、抗うつ剤、睡眠薬などの投薬が有効。また、ギャンブル依存症の治療ではグループ療法もよく行われる方法だ。同じような悩みを持った人たちで話し合いをすることで、その辛さを共有する。人前で自分の話をしたり、人の話を聞くことで、病気を自覚し、自分の中での気持ちの整理ができていく。

 パチンコ依存症の治療には、家族や友人はもちろん、時には会社の同僚や上司など、周囲の理解と協力が必要不可欠。ひょっとして、自分もそうかもしれないと思ったら、一人で悩まず、まずはとにかく専門の窓口に相談してみましょう!(石橋夏江/verb)

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