【ファンキー通信】充電不要?永久に使えるケータイ
 携帯電話も長時間使っていると充電量も少なくなり、肝心なときに充電切れ・・・。そんなうんざりな事態は、誰もが経験あるはず。でもこの技術があれば、そんな充電にまつわるトラブルからも開放されるかもしれない。

 それがNTTドコモが開発した、太陽電池パネルを内蔵した携帯電話だ。7月13日から開催された日本最大のワイヤレス&モバイル専門展示会「ワイヤレスジャパン2005」の展示ブースで初めて試作機を披露。三菱電機製のMusic PORTERをベースに、液晶背面に太陽電池パネルを内蔵したもので、太陽光で充電を行うのだという。太陽光で充電? じゃ永久に使えるの? 商品化は? などなど疑問は尽きないわけで、早速NTTドコモに問い合わせてみた。

 「現状ではまだ商品化のめどは立っていないのですが、ただ、理論上は太陽光が十分に当たる状況であれば、待受だけなら永久に使えると考えられます。実際にどの程度の太陽光でどれくらいの充電時間が確保できるのかなど、商品化へ向けてはこれから研究を重ねていきます」と同社広報の仲平さん。

 すべてを電気充電に頼らず、その何割かだけでも太陽光による充電が可能になれば、充電トラブルの悩みもかなり解消されそうだ。

 仲平さんによれば、今回の技術開発のきっかけのひとつとして、企業として環境に配慮した製品が作れないか、という考えもあったとのこと。

 「太陽光を電力として使えれば、電気を使う必要もなく充電池も不要になります。そのような環境に配慮した製品作りができないか、という視点も今回の技術開発に至るきっかけになりました。またベースにした開発の端末機種にMusic PORTERを採用したのにも理由があるんです。この機種にはFMラジオチューナーが搭載されているのですが、電気が使用できない事態、例えば大規模な災害時などに電気を使わずに情報を収集できれば、災害対策としての機能も発揮できると思います」(仲原さん)。

 確かに、災害対策用の非常時袋にラジオは必須のアイテム。商品化されれば充電不要+エコロジー対策+災害対策という、まさに1石3鳥の携帯となるわけだ。日進月歩の技術開発が進む携帯電話業界だけに、一日も早い商品化を期待してます!(文/verb)