吉田麻也

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29日、フジテレビ「ザックジャパンの真実」では、元サッカー日本代表監督アルベルト・ザッケローニ氏の言葉とともに彼が戦った4年間のドキュメンタリーを放送した。

通訳を務めた矢野大輔氏が聞き手となって行われたインタビューでは、監督就任後チームを作っていく過程や東北震災、惨敗を喫したW杯のことなどをザッケローニ氏が自らの言葉で振り返った。

監督の役割について「一番大切な仕事は“私はちゃんと君を見ているよ”と選手全員に伝えること」と持論を展開したザッケローニ氏。「あのチームは叱る必要があまりなかった」という日本代表メンバーにおいて、そんな彼を度々怒らせたのが吉田麻也だったという。

その代表的なプレーは2012年6月のヨルダン戦だった。前半に4点を奪うも前半終了間際、自らドリブルを仕掛けた吉田は相手選手と接触し右膝じん帯を損傷。交代を余儀なくされた。

これに激怒したザッケローニ氏は、矢野氏から「ハーフタイムにロッカールームであなたは麻也を怒鳴りつけましたよね。ものすごい勢いで“お前はブラジル人か”って」と訊かれると、「すでに勝利が決まっているのにドリブルを仕掛けるなんて・・・」と呆れたように話した。

それでもザッケローニ氏は吉田を起用し続け、これが期待の裏返しであったことは言うまでもない。「麻也は私をよく怒らせるんだよ」とどこか嬉しそうに語るザッケローニ氏だった。