清潔すぎるとアルツハイマー病になりやすい―英研究

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イギリスの研究で、細菌との接触が少ない事が開発国におけるアルツハイマー病の増加に起因するという事が分かりました。

“清潔さ”が細菌や寄生生物への露出を少なくし、免疫システムを弱らせ、それがアレルギーや自己免疫疾患と関連することが分かっていましたが、今度は将来的に”認知能力”に影響を与えるのではないかということが明らかになりました。

ケンブリッジ大学の研究者たちは192カ国の認知症例を比較したところ、記憶障がいや知性、理性、社会的スキル、身体機能につながる病気は、病気が少ない国や公衆衛生のいい国の方が、まん延率が高いことがわかりました。

清潔な環境で暮らすと、バクテリアや病原体に触れる機会が少なくなり、体内への侵入物質や免疫システムを高めることで知られる制御性T細胞の発達に影響を及ぼします。

科学者たちは、この制御性T細胞の機能障害が、アルツハイマー病患者に見られる脳の炎症を引き起こす、と考えています。

“清潔な環境”と、ある種のアレルギーや自己免疫疾患の関連性は確立されています、とケンブリッジ大学のモーリー フォックス博士は話しています。

今では清潔環境が徐々に確立されつつある発展途上国において、未来に起きうる病気の負担を予期することは重要です。

オーストラリアアルツハイマー協会のスポークスマン、クリス ハサリー医師は、私たちも、外で過ごす時間を増やした方がいいだろう、と言います。

またたくさんの殺菌効果のあるクリーニングアイテムのある清潔な環境で生活することは、実は私たちにとっても良くないことだろう、と言っています。

※ 当記事は、ハイブリッド翻訳のワールドジャンパー(http://www.worldjumper.com)の協力により執筆されました。

参考:Good hygiene blamed for rising Alzheimer’s rates
http://health.ninemsn.com.au/healthnews/8718323/good-hygiene-blamed-for-rising-alzheimers-rates