■ロンドン五輪グループリーグ スペイン×日本 マーク・ガイガー審判団評


抜き打ちで体脂肪の検査が行なわれたり、ヨーヨーテストが行なわれたり。あまり知られていないが、審判員はFIFAに厳しく監視されている。十年前とは大違いである。
フットボールが進化しているように、審判も年々、アスリート化している。


5分、背中へのチャージをとる。6分、裏からキッキングした扇原に注意を与える。意図がみえたため、早めの介入だ。14分にも大津の背中を押したファウルをとったように、影響するようなファウルはしっかりとる。一方で、17分の永井が倒れたシーン、ファウルを貰いにいくようなプレーと判断されればファウルはとらない。
Jリーグと同じ基準といえる。

35分のロールバックも的確で、37分の大津へのチャレンジは、ボールにいったものの、足に影響したためファウルをとる。
40分にはファウルの笛が鳴った後に、ボールを蹴ったアルバに警告。

迎えた41分。


最終ラインでボールを受けたマルティネスが、永井にボールを奪われてしまう。慌ててマルティネスはファウルで止めようとするが、永井は倒れずプレーを続ける。それでもマルティネスがファウルで止めようとしたため、【決定的な得点の機会阻止】とみなし退場に。
スペインとしては、警告は覚悟していただろうが、退場は厳しく感じただろう(Jリーグであれば、出された側のチームから不満が上がりそうだ)。カードの基準として、逆に日本も注意しなければいけない。



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FBRJ:石井紘人
コーチ・審判員の資格を持つ。サッカー批評、週刊サッカーダイジェスト、ジュニアサッカーを応援しようをはじめ、サッカー専門誌以外にも寄稿する。Football weekly中学サッカー小僧で連載を行い、サッカーレフェリーに特化したFootball Referee Journalを運営。著作にDVD『レフェリング』。ツイッター:@FBRJ_JPにてサッカーや音楽、政治経済の情報をつぶやく。