中国大手検索サイト百度の掲示板に「日中の収入の差は、底辺に行くほど大きくなる」というスレッドが立てられた。スレ主のこの主張について中国のネットユーザーが議論を交わしている。

 スレ主によれば、スーパーのレジ係の収入差は日中で約10倍、ホワイトカラーで約5倍、管理職で約4倍、重役で約2倍の差があるという。したがって日中では給料の配分が大きく異なっていると主張した。

 これに対して「スレ主の言うとおり」というような、スレ主を支持する意見が寄せられたが、発展過程において貧富の差は避けられないとの意見も少なくなかった。

・「日本のほうが豊かなのは間違いない。中国は急速に発展している。どの国でもこの期間は貧富の差が大きくなるものだ。貧富の差を小さくするには、発展した後に政府がゆっくり調整するしかない」・「日本の1人平均のGDPは中国の10倍。短期的には収入の差が出るのは仕方がないこと」

 しかし、物価の比較をしていないことを指摘する人や、スレ主は物価の比較をしてくださいよ、とお願いする意見も少なくなかった。物価に関しては、日本の物価が高いことを指摘する人もいたが、「中国の物価もドンドン高くなっている」と悲鳴にも似たコメントもあった。確かに、中国ではここ数年で急激に物価が上昇している。

 そのほかの意見には、中国では上に這い上がるためにがんばるしかない、という前向きなコメントや、日本は中流階級の比重が世界一であることを羨む声、さらには中国には徹底的に失望したという声もあった。また、中国の貧富の差が大きいことはみんな知っているのだから、討論する必要はないというあきらめのコメントもあった。(編集担当:畠山栄)