By tsuihin - TimoStudios

今年中にはMicrosoftから新たなOS「Windows 8」が発売されるのですが、いまだに最新OSであるWindows 7にアップグレードせず、2つ前の世代のOSであるWindows XPを使い続けているユーザーが50%近く存在します。XPがいつまでも残っているとIT各社がサポートし続けなくてはならずコストがかかり、また、そもそも公式サポートの期限があと2年を切っているということもあり、Microsoftが早くWindows 7にアップグレードするようにと呼びかけています。

Understanding the Business Impact of Windows XP Migration Plans


NetMarketShareの調べによると、OSシェアはWindows XPが46%で今もトップであり、Windows 7は39%に留まっています。ちなみに、XPと7の間にリリースされたVistaのシェアは7%。

Operating system market share


このXPユーザーと7ユーザーについて、このままXPが残り続けるとどうなるのか、調査会社IDCがレポートを出しており、Microsoftもその内容を支持しています。

まず生産性コストについて、ウイルスやマルウェアの攻撃によって無駄になる時間や再描画、再起動、ダウンタイムなどでヘルプデスクが必要になる時間、セキュリティ関連やパッチマネージメントなどの管理の面から検証。XPを残し続けることは、セキュリティリスクに身をさらすだけではなく、もっと他にまわせるはずの予算をIT投資につぎ込む結果になっていると報告。XPをサポートし続けることでかかるコストは7に比べて5倍にもなるそうです。

XPが開発された当時に比べて技術も格段に進歩しており、たとえばWi-FiやBluetoothなどを7では標準サポートしていて、ユーザーインターフェースも改良、ハードウェアも高速かつ高いパフォーマンスを発揮します。IDCは特にダウンタイム(使用不能な時間)に着目。XPではヘルプデスクは半分以上の時間をダウンタイムサポートに費やしていましたが、7ではその1/3にまで減少しています。

IT部門であれば、率先して最先端技術を導入することで、ユーザーの生産性改善にも注目しているとみてもらえるのではないか、とIDCは指摘。XPから7への移行は、投資回収率が3年で130%になるだろうと記しています。

しかし、先日新大阪駅で「Windows 2000」が新幹線到着案内モニターに出現したように、新しいOSが出たからといってひょいひょい中身の入替をしていられないのが現実。OSと違ってバージョンアップが容易なブラウザですら、いまだにInternet Explorer 6を使い続けている人がいるためにInternet Explorer自動アップグレードが行われるようになったわけなので、どうしても乗り換えろというのであれば、OSも同じように自動更新してしまうしかなさそうな……。



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