解任から約2週間。ジャン・ピエロ・ガスペリーニ氏がインテルについて再び語った。残念ながら短命に終わったインテルでの冒険について、同氏は『RAI』の番組の中で、「大きなことだった。ネガティブな経験というのは、ポジティブな経験以上に教えてくれることがある。だが、終わりにして、再出発する準備をしなければならない」と話している。

ガスペリーニ氏は自身とマッシモ・モラッティ会長に責任があったとする一方で、選手たちにはまったく責任がないと語った。

「チームについて、いろいろなことが言われた。でも私は、正直なところ、彼ら(選手たち)に関しては責任がないと言いたい。いつも私に対して非常に献身的でいてくれたしね。問題は、我々の準備が整っていなかったことにある。去年は多くの選手が離脱していたし、8月がすごく難しかった。だが、選手たちの努力と真面目さは、感謝すべきものだったよ。一方、私とクラブは無様な姿を見せてしまった」

セリエA初戦でパレルモに3−4と敗れ、ガスペリーニ氏の代名詞である3バックがやり玉に挙げられた。

「私は何年も指揮を執ってきたが、戦術が問題になったことはない。おそらく、私のプレーシステムは、クラブから賛同されていなかった。パレルモ戦では不運があったことも忘れてはいけない。いくつかの偶然の出来事が違う形になっていてもおかしくなかったし、違う結果につながる可能性もあったんだ。同じことはローマ戦についても言える。だが、批判は常に過剰なものだった」

批判したのはメディアと、そしてテクニカルスタッフを擁護することのなかったクラブだった。

「あのときは、私に対して立場を示してくれる人がいなかった。確信がなく、少し疑っていたことの証だろう。だが、会長とはまったく問題なかったよ。彼はすごく彼のチームを愛している。彼のコメントには隠された意図なんてないんだ」

「ただ、ある戦い方を好んでいるとか、(ディエゴ・)ミリートより(ジャンパオロ・)パッツィーニが出場すべきだと彼が言えば、そこらの人が話しているのとは違うんだから、いくらかの問題を生むことになる」

ガスペリーニ氏はチームが機能しなかった理由について、次のように話している。

「夏の状況がしっかり定まっていなかった。インテルのようなチームは、もっと違う準備をしなければいけない。試合をするときには準備を整えていなければいけないんだ。半分は準備ができていても、残り半分がまだシーズンを始める段階じゃないなんてことは、あってはいけないんだよ」

ラファエル・ベニテス元監督のときとは、状況が異なるようだ。

「おそらく彼はチームとの関係に問題を抱えた。だが、私は違う。ただ、状況に向き合い、違う対応をしなければならなかった」

ガスペリーニ氏は常にベルジョーコ(美しいプレー)を求めてきた。

「だがそれは、結局のところ、より良いプレーをするチームが、長期的にはベストの結果を手にするものだからだよ」

また、同氏はイタリア代表についても言及している。

「イタリアサッカーが最高のときを迎えている? そうだね。今は、ほかのリーグにクオリティーやインテンシティがある。イタリアはその代償を払っているが、そんな中で代表は熱意を取り戻した」