「演奏できる盆栽」や「世界一小さな盆栽」など、極端に個性が爆発している魅力的な盆栽15選
日本で古来より愛されている「盆栽」ですが、現在ではヨーロッパを中心に海外でも人気があります。ここでは、そんな海外の盆栽シーンから生まれてきた、日本ではなかなか見られないような個性が爆発している盆栽を15種類集めています。
「演奏ができる盆栽」や「世界一小さな盆栽」、「巨大なキノコを使った盆栽」など正統派から異端児まで多種多様な盆栽ばかりなので、「盆栽には一切興味が無い」という人でも楽しめるのではないでしょうか。
1:世界で最も小さな盆栽
これは「ウォータージャスミン」というマレーシアの在来種を使用した、作者であるKuah Tee Teongさんいわく「世界で最も小さな盆栽(全長22mm)」です。一般的なミニチュア盆栽は10cm程度なので非常に小さいことがわかります。作者はほかにも、犬やカタツムリ、タコなどを模した動物型の作品も手がけているそうです。
2:演奏ができる盆栽
これは盆栽の専門家ではないDiego Stoccoさんが作った盆栽で、盆栽そのものを楽器のように使って演奏することができます。RODE NT6というコンパクトなマイクを用意し、小型の圧力変換器と改造した聴診器を使って盆栽の小さな葉や枝を動かした時に生まれる音を録音しているそうです。また、ピアノハンマーや絵筆、弓などを盆栽に直接使用することで演奏することもできます。
実際に演奏している様子は以下のリンクから。ちなみに、演奏中に盆栽が破損したことは無いそうです。
Diego Stocco - Music From A Bonsai on Vimeo
3:非常に珍しいキノコを使った盆栽
この盆栽は「Ganoderma」という珍しいキノコを使用しており、全長は90cm。「妖精のハーブ」の異名を持つこのキノコは、2000年以上昔から中国で薬として使われてきました。特に副作用も報告されておらず、東アジア最強のハーブとも呼ばれています。また、中国文化では幸運や美しさ、長寿をもたらすと考えられており、それらは盆栽市場でも評価の対象になるそうです。
4:中国の盆栽「Penjing」で受賞した作品「大風驚濤」
中国には日本の盆栽に似た「Penjing」という文化がありますが、これは広州のPenjing展で受賞した作品「大風驚濤」です。枝が一方向へと向いている「吹流し」の作品で、自然の過酷さを思い知らされるようなドラマチックな印象を受けます。
5:世界最古の盆栽たち
樹齢400〜800年という、現存する中でも最も古い部類の盆栽たちが一挙に見られる場所が、東京のレストラン「八芳園」の庭にあります。ちなみに、盆栽のルーツをたどると紀元前4000年のエジプトにたどり着くそうです。
6:世界一巨大な盆栽
恐らく世界一大きいと考えられている樹齢600年の盆栽がこちら。高さ5m、幅10メートルの赤松で、熱海のアカオハーブ&ローズガーデンにあります。盆栽というと小さなものといったイメージがあるので何だか矛盾しているようですが、「鉢植えに入った草木」という点では確かに盆栽です。
7:その道のカリスマ「ウォルターポール」さんの作品「ロッキーマウンテンジュニパー」
盆栽愛好家の間でカリスマ視されているオーストリア生まれでドイツ在住のウォルターポールさんは、彼の作る美しくドラマチックな盆栽によって国内外を問わず、数十もの賞を受けています。これはイタリアの「Crespi Bonsaiカップ」で賞を取った作品「ロッキーマウンテンジュニパー」。植物が持つ優雅さと生命力が見事に表現されているような気がします。
8:ウォルターポールさんの作品「エイサープラタヌス」
続けてウォルターポールさんの作品「エイサープラタヌス」。こちらも彼の有名な作品の一つです。彼が愛するアルプスで手に入れたヨーロッパの在来種を使っているとのこと。
9:ウォルターポールさんの作品「クラブアップルツリー」
またまたウォルターポールさんの作品で「クラブアップルツリー」。リンゴの木を使った全長65cmの作品です。実際に果実を食べることができるリンゴやサクランボ、ライムやレモンなどの盆栽はヨーロッパで人気があるとのこと。
10:イブキを使用して中国で賞を取った作品「Itoi-gawa」
イブキは盆栽の専門家やアマチュアを問わず非常に人気が高い木で、美しくておもしろい形を作ることができます。10歳の時におばあさんから梅の盆栽をプレゼントされたのを切っ掛けに、盆栽に恋をしてしまったというイタリア人のエンリコサビーニさんが作ったこの作品は、いくつかの賞を獲得しています。
11:「盆栽のピカソ」として知られるダンロビンソンさんの作品
こちらは「盆栽芸術の先駆者」、「盆栽のピカソ」として知られるダンロビンソンさんによる作品。彼は自然を尊敬しており、日本古来の方法からインスパイアされたテクニックを使用して作品を作り出しています。
12:「The Art of Bonsai Award」を獲得した、アメリカ西海岸サンノゼのセイヨウネズを使った作品
こちらはNacho Marinさんというベネズエラの美術大学院を卒業した盆栽アーティストの作品で、自然環境の再現を目指しています。
13:アデニウム(砂漠のバラ)の盆栽
この鮮やかな花を咲かせている作品は、インド人のジャイクリシュナアガワルさんが所有しているアデニウム(砂漠のバラ)を使用した盆栽。彼は100種類もの盆栽コレクションを持っているそうですが、特にアデニウムの盆栽を愛しているとのこと。どこか人体を思わせる造形からはセクシーな印象があります。
14:半懸崖のネズ盆栽
断崖絶壁にある樹木のように、先端部分が鉢よりも下にあるものを「懸崖」と呼びますが、これは平尾ハリーさんによる半懸崖のネズを使った作品で、アメリカ国立樹木園の国際盆栽コレクションに飾られています。カリフォルニア州のホワイト山脈で収集された木を使っているとみられているとのこと。
15:美しいツツジの盆栽
同じくアメリカ国立樹木園の国際盆栽コレクションに飾られている古いツツジの作品で、春にはツツジの花が数週間咲き続けます。
なお、以下から盆栽職人を目指すドイツ人青年を取材した番組を見ることができます。
YouTube - 盆栽職人めざすドイツ人
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