真木よう子(撮影:野原誠治)
 2001年にデビュー後、「バトル・ロワイアル2」、「THE JUON/呪怨」、「パッチギ!」など話題作に出演。2006年、「ベロニカは死ぬことにした」で映画初主演を務め、舞台出身の骨太な演技力と共に類まれな美貌で注目を集めた、女優・真木よう子。オダギリジョー、香川照之と共演した「ゆれる」では第30回山路ふみ子映画賞・新人女優賞を受賞した。その後も、フジテレビ系連続ドラマ「SP警視庁警備部警護課第四係」での好演により人気はさらに加速。テレビ東京系連続ドラマ「週刊真木よう子」では毎回異なった演出家・脚本家・共演者によって制作されるというユニークなオムニバスドラマに挑戦した。今回、真木が挑むのは週刊少年ジャンプ連載中の人気漫画「ピューと吹く!ジャガー 」のアニメ映画版「ピューと吹く!ジャガー 〜いま、吹きにゆきます〜」である。自身も原作の大ファンであると話す真木がアニメの吹き替えで見出したものとは?

――このお話をいただいた時の率直な感想をお聞かせください。

真木よう子(以下、真木):原作のファンだったので、すごく嬉かったですね。原作者のうすたさんと対談させていただいた時も、「実写化版にもすごく出たかった」という話をしてたので。だから声かけてくださったのかなと思って(笑)。

――今回の映画は原作の雰囲気も十分に出ていますよね。

真木:そうなんですよね。監督と脚本のFROGMANさんは、本当に原作ファンを裏切らない形でジャガーさんの世界観を良く出してるなって思って。

――アルト王女というキャラクターは、凛々しくてあまり笑顔を見せないキャラクターでしたが、声の役作りにおいて工夫した点はありますか?

真木:今回事前に「ピューと吹く!ジャガー」のアニメを観たんですが、あまり役作りっていうよりは、この作品の世界観の中でどういう風に声を出したら一番合うんだろうってことをすごく考えてましたね。

――ドラマや映画での演技と、声の演技というのは全く違うものですか?

真木:違いますね。お芝居の時は体全体で表現できるので。私は割と特徴のある、淡々とした声をしてるので、その声だけで伝えられなくても、例えばアップになった時、眉間にしわひとつ寄せれば伝えられることってあるんですね。でも、声優はそうはいかないですから。本当に声だけで色んな表情みせないといけないので。そういう難しさはやっぱり違いますね。