10月20日のビジャレアル戦で左足内転筋を裂傷して以来戦列を離れているバルセロナのMFデコが4日、チーム練習に復帰した。ミニゲームには参加しなかったものの、それ以外のメニューは問題なくこなしたデコだが、初日にいきなり怒りを爆発させた。

 一日も早くドクターからのゴーサインが欲しいデコ。復帰初日の練習でケガも回復し、招集リストに名を連ねるのも時間の問題であることをライカールト監督はじめとしたスタッフ、チームメイトらにアピールし、彼らに状態を見守って欲しかったデコだが、タイミングが悪かった。

 フアンホ・ブラウ・トレーナーとリカルド・プルーナ医師、この二人はデコが最も信頼をおく人物。しかし、ブラウ・トレーナーはアンリと個別トレーニング、プルーナ医師は胃の痛みを訴えたボージャンに付き添いロッカールームへ、と二人ともデコを見守ることができずにいた。これに納得いかないデコは、プジョールとチャビを伴いブラウとプルーナがいないことへ不満を爆発させたのだ。

 ブラウ・トレーナー、フィジカルコーチ、そしてニースケンス・アシスタントコーチまでが集まり、デコをなだめようとしたが、デコの怒りは治まらず、遅れて駆けつけたプルーナ医師と話し合い、そのまま一緒にロッカールームに引き上げていくという形で事態は収まった。

 監督、トレーナーやドクターに自分の状態をしっかり見てもらい、早くゴーサインを出して欲しいというデコの気持ちの表れであり、一足早くドクターからのゴーサインが出たエトーに続きたいという強い思いからのものだろう。デコらしいといえばデコらしい。そのデコの復帰も時間の問題だ。バルサにとって心強い二人が帰ってくる。

(スペイン通信)