27日に行われたチャンピオンズリーグ、対オリンピック・リヨン戦を2-2で引き分けたバルセロナだが、グループリーグ首位でグループリーグ突破を決めた。この試合の前半終了間際にライカールト監督が退場処分を受けたが、同監督が退場処分を受けたのはバルサの監督に就任して以来初めてである。

 いつもは冷静に試合を見守るライカールト監督だが、この日は違っていた。トゥーレ・ヤヤにイエローカードが出されると激しい怒りを見せ、第4審判に猛抗議。リヨンの選手たちの度重なるメッシやイニエスタへの激しいファールを見逃されていたことへの怒りを爆発させていた。これによりステファノ・ファリーナ主審に退場を命じられたわけだが、同監督は試合後以下のようにコメントしている。

「ナーバスになっていなかった。ただ、審判に注意を促したかっただけだ。処分を受ける可能性があることは分かっていたが、激しいプレーには二つの側面があると思っている。ひとつはボールを奪うためのもの。もうひとつはダメージを与えるためのものだ。ケガをさせる恐れのあるファールをコントロールしてくれない場合には、誰かがそれを言わなければならない。結果、後半は厳しく取ってくれたと思う」。

 いつもとは違う激しさを見せた指揮官の姿は選手たちへの無言のメッセージとなって届いた。タフな試合となったが、アウェイ戦でバルサの選手たちは最後まで集中し、戦う姿勢を見せた。今週末にエスパニョールとのバルセロナ・ダービーを控えるバルサは手応えをつかんだはす。この感触を維持し、増やしていけば次へとつながることだろう。

(スペイン通信)