水曜日にスペイン代表との親善試合を控えたイングランド代表。この試合でキャプテンマークを巻くのは、リバプールのMFスティーブン・ジェラードだ。本来キャプテンを務めるDFジョン・テリーは背中痛で90分間の出場が困難なため、ジェラードが3年ぶりにキャプテンとしてイングランド代表を導くことになる。

「とてもワクワクしているよ。チームを先導してピッチに出て行くことは、僕にとって特別なことだからね」

 一方、報道陣からは、この試合で初招集を受けたマンチェスター・シティのMFジョーイ・バートンとの関係についての質問が集中した。というのも、バートンはイングランド代表において、ジェラードとフランク・ランパードが中盤で共存することは不可能と断言。さらに、2006年のドイツ・ワールドカップ後に続々と自伝を出版したイングランド代表選手を辛辣に批判しており、ジェラードもその一人だった。しかしジェラードは、報道陣の質問をジョークでかわしている。

「まだジョーイとは話していないけど、彼の部屋に行って自伝をプレゼントしておくよ。もちろんサイン入りのをね。2、3日もあれば読んでもらえるだろ? でも、真面目な話、ジョーイとの間には何のしこりもないよ。彼が話した内容も、僕は憶えていないしね。それに、プレミアリーグの中でライバル関係を築くのは悪いことじゃない。競争が厳しいリーグだと証明しているわけだから。ただ、一度代表に選ばれたら、互いに敬意を払うことは大切だ」

 久しぶりに代表のキャプテンを務めるジェラードだが、問題児バートンとの関係に加え、ケガによる離脱者が続出するなど、抱える問題は少なくない。リバプールでともにプレーするスペイン代表MFシャビ・アロンソとの対戦について、「シャビと代表戦でガチンコ勝負できるなんて、とても楽しみだ」と語るジェラードだが、キャプテンとして迎える今年初の代表戦を楽しむ余裕が生まれるだろうか。