漫画「一人っ子は寂しい?」のカット=かわぐちまさみ(kawaguchi_game)さん提供

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 子どもの人数について“アドバイス”された経験を描いた漫画「一人っ子は寂しい?」がSNS上で話題となっています。2人の女性から、「一人っ子は寂しいから2人目を生んだ方がいい」と諭された主人公。一人っ子である自分の経験を伝えますが…という内容で、「決めつけないでほしい」「プライベートに口を出さないで」「パワハラみたい」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。

一人っ子は意外と寂しくない

 この漫画を描いたのは、エッセイ漫画家のかわぐちまさみ(ペンネーム)さん(35歳)です。雑誌やブログ「隙あらばゲームしたくてイラストレーターになりました。」、ツイッター、インスタグラムなどで作品を発表しています。

Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。

かわぐちさん「祖母が絵を描くことが好きで、その影響で私も子どもの頃から絵が好きになりました」

Q.今回の漫画を描いたきっかけは。

かわぐちさん「一人っ子というと『寂しい』と決めつけられることが多いのですが、一人っ子自身は意外と寂しいと思っていないこともある、と知ってほしかったからです」

Q.この後、この話をどのように聞いていましたか。

かわぐちさん「ずっと『ふ〜ん』『へえ〜』『そうっすね』で聞き流しました」

Q.このエピソードについて、旦那さまから何かコメントは。

かわぐちさん「夫も職場では、『ふ〜ん』『へ〜』『そうっすね』で聞き流しているようです。私たちは共働きで、お互い実家からそこそこ遠いところに住んでいるので、親の力を借りることもあまりできません。一人の子を大切に育てようと話しています」

Q.全国の「一人っ子」「一人っ子の親」に一言お願いします。

かわぐちさん「一人っ子は兄弟がいる家庭に比べて、子ども同士で遊んで過ごす時間が少ないので、寂しいと思われることも多いですが、その分、親や大人との距離が近いです。それが感じられたら寂しくないんじゃないかな。親であり友達のような感覚です。

私の場合、一人の時間に漫画を読んだり描いたりすることが多かったので、今の仕事につながっていると思います。大切なのは、一人の時間を寂しくないと思えるくらいの楽しいこと、夢中になれることを子ども自身が見つけることだと思います。一人っ子ではなくても、一人の時間を過ごすことは誰もが経験することです」

Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。

かわぐちさん「『めっちゃ分かる。無神経かつ野蛮なプレッシャー』『他人の寂しさなんて絶対決めつけていいわけないし、プライベートなことを気軽に言えるのはおかしい』などのコメントを頂きました」

Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。

かわぐちさん「ほんわかした内容だけでなく、不思議に感じたことや、それは違うんじゃないと思ったことも発信していきたいです。言葉では言いにくいことを漫画にして、分かりやすく面白く伝えたいです。現在は家族の漫画が多いのですが、今後は私の昔の話も描きたいと思っています」